老いらくの恋

彼の禅師 真如の眼開くなら
老いの苦をもて幸に変わるや


君が胸 孫の笑顔に満たされて
幸せなれど我は寂しき


我が心 如何に澄めねど変わらねど
老いの坂をば転ぶ悲しさ


君の眼に 映るは真の我ならず
思うも道の端の枯葉は散りて


愛らしき 初美の花はよその手に
庭の花萎みて ただ夢に見る花


その夢も 叶わず儘に消えるなら
せめて送れや その微笑で

 

老いらくの恋

老いらくの恋

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-07

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