クリスマス


夕方は死を近くに感じます
無知や正しさは、お手軽な凶器ですね

あなたはひとごろし

青い包帯は切らしてます

何錠、薬を飲んだって
私の存在は変わりません

血だらけで迎えた今朝のこと、
何度も殺された夜が泣いている

私の手では
夜を抱き締めてあげられない

不幸を売り物に出来るぐらい
私は美しくはなれなかった

何にもなれず朝が来る

醜いものが通り過ぎていく
美しいものが舞っている

何にもなれないから、口紅は嫌い

許してくれる神様は、
私のところに来なかった

サンタクロースが起きて来ない

クリスマスはこの世の理解者すら
裏切り者になっていく

誰のための靴下ですか?

いいから、残高だけ増やしてください

余裕が無くなれば、いつも私を突き飛ばす、そういう人たちと仲良くしないと生きていけない世界です

イルミネーションに騙されて、
一体何億人が泣いたのでしょうか

上手に自分を守れない人間が入るシェルターが、早くできますように、宇宙開発より優先されますように

理解したふりをして、自分の幸せを隠して、やさしいひとごっこなんてやめてください、それは空気に溶けた毒です、喉を焼き尽くす排気ガスです、とても、汚いから、やめてください

あなたはとてもきたない

クリスマスがとても似合ってる
幸福がとても似合ってる
キラキラしたものが、よく似合う


あなたはただのにんげんだ

クリスマス

クリスマス

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-02

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted