詩 2個 2017/12/01
帰宅
のしかかる宵闇を背に負い
僕は夜道を歩く
曇天、星月隠れ、道を照らすは薄暗な街灯のみ
外套の襟たて吐く息は白く
その足取りはそそくさと家路を急ぐ
マフラァに首うずめ、その視線はやや下を向く
むき出しになった鼻先に乾いた寒さとは違うそれ
ジワリと鼻に伝わるそれの正体は
確かめるため目を上げる
すぐに分かった空の黒に溶け込み落ちてくるそれ
雪、水っけのある牡丹雪
このままでは濡れてしまう
そう思った僕は顔をしかめて足取りを速めた
こたつ
身体の堅い私は足を延ばして座れない
ゆえにこたつに入ると必然ゴロンと横になる
もこもこしたこたつ布団に顔をうずめ
鼻歌交じりにつぶやいて
うるさい母も今日はいない
ごろごろごろごろ、至福の時間
詩 2個 2017/12/01