Fate/defective c.?

とある対話

 ―――――何てことだ、ああ。

【嘆いているの? 君が?】

 ―――――此れを嘆かずして、何としよう。

【君に人らしい振る舞いは似合わないからやめなよ。気色悪い。もっと大昔から人殺しのくせに】

 ―――――人殺しではない。愛の所以だ。

【はあ。これだからお前たちみたいな類の者は好きになれないんだ。矛盾してるって、気付かないのか?】

 ―――――矛盾。パラドクス。それは人に関わりすぎた、私たちのロジックエラーでしかない。

【お前がどう在ろうとどうでもいいよ。どうせすぐ消えるだろ】

 ―――――そうすることしか、できない。

【そうなら、とっとと消えな】

 ―――――何か、企んでいるな、君は。

【……そうだとしたら?】

 ―――――何も。今は、私が手を差し伸べるときではない。その時ではないというのに、潰してしまった。二つも。嘆くべきことだ、ああ。

【その話はもういいって。それより、僕の邪魔をするなよ】

 ―――――今は。今は、私が手を差し伸べるときではない。だが、その時が来れば、必ずその望みは打ち破らなければならない。

【一度の偶然で調子に乗るな。お前は殺してしまう。何もかもを。そんなお前に、何ができる?】

 ―――――殺戮ではない。所以だ。

【お前をもう一度呼ぶことのできる人間などいない】

 


【……消えたのか】


【二度と来るな、呪い風情が】

Fate/defective c.?

Fate/defective c.?

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-11-25

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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