Fate/defective c.?
とある対話
―――――何てことだ、ああ。
【嘆いているの? 君が?】
―――――此れを嘆かずして、何としよう。
【君に人らしい振る舞いは似合わないからやめなよ。気色悪い。もっと大昔から人殺しのくせに】
―――――人殺しではない。愛の所以だ。
【はあ。これだからお前たちみたいな類の者は好きになれないんだ。矛盾してるって、気付かないのか?】
―――――矛盾。パラドクス。それは人に関わりすぎた、私たちのロジックエラーでしかない。
【お前がどう在ろうとどうでもいいよ。どうせすぐ消えるだろ】
―――――そうすることしか、できない。
【そうなら、とっとと消えな】
―――――何か、企んでいるな、君は。
【……そうだとしたら?】
―――――何も。今は、私が手を差し伸べるときではない。その時ではないというのに、潰してしまった。二つも。嘆くべきことだ、ああ。
【その話はもういいって。それより、僕の邪魔をするなよ】
―――――今は。今は、私が手を差し伸べるときではない。だが、その時が来れば、必ずその望みは打ち破らなければならない。
【一度の偶然で調子に乗るな。お前は殺してしまう。何もかもを。そんなお前に、何ができる?】
―――――殺戮ではない。所以だ。
【お前をもう一度呼ぶことのできる人間などいない】
【……消えたのか】
【二度と来るな、呪い風情が】
Fate/defective c.?