逃げる俺たちの放課後
久しぶりに登校daze
何とか隙を見て逃げた俺は、別の道を通って帰ることにしたが、始めて通るので、ちょっと不安だったりする。そう思って見たことのない曲がり角を曲がろうと思ったら、見覚えのある後ろ姿が丁度行く道へと消えるところだった。あれは、まさか。
急いで後を追うと、そこには背の低い女子がセーラー服に身を包んでいて、黒い髪が背中の大半を覆っていた。俺は、気付かれないように忍び足で近づき、俺を裏切った張本人の肩を掴んで言った。
「ミューさん、こんなところで何やってるの?」
「! ダイチ、いつの間に…」
そう言って美羽さんは慌てて後退した。
「いやあ、妙な人に絡まれて、今脱出したところだよ。それにしても、ストーキングは良くないですよ」
「ダイチ、怖い」
「何の話かな? 俺には何にも分からないよ。それより、ゲームセンターに行かないか? 今ならエアー・ホッケーで圧勝する自信があるから」
「いや、私、今金が無いからパスする」
逃げた! 勝負から逃げた!
「それより、私は用事があるから先に帰る。また明日」
「ちょっと待てーい!」
そう言って俺は逃げようとする美羽さんの肩を思いっきり掴んだ。この人、運動神経と脳の働きは侮れないからこうでもしないとすぐに逃げられる。
「これからとても重要な話があるから、一緒に帰ってくれないと困るんだよね」
「そ、それは願ったり叶ったりだけど、今日は無理。だから離して」
「嫌だ! 絶対に嫌だ!」
ここで離したら日ごろの恨みが返せなくなる!
「今のダイチ、かなり危ない」
「それは言うな!」
もう危ない人でいいよ。
あれから少し時間が経って、ようやく落ち着いた俺達は、一から話すことにした。
「何であの時俺を置いて逃げたのかはなんとなく分かるけれど、それでも酷いよ」
「それは、ゴメン。また今度、お詫びに何かするから、許して」
「まずはその効果無しの顔からどうにかしようよ」
ということで、無事、帰宅路についた俺達は、元の道に戻ることにしたが、何か忘れているような気がする。
「ねえ、君達、ちょっと話して行かないか?」
「「イブだ!」」
俺達は必死に逃げ始めた。
逃げる俺たちの放課後
う~んやっぱりビミョーなとこあるな・・・
放課後シリーズ、一から作り直すか・・・
というわけで今度こそ修正版を作ってから
来週までに新しい短編作ることを決心する
そんな涼木直人でした