Float<--(Quartz)

夏の日の放課後─、誰もいない─プールで
一人きり─でプールの水面─に望む
頭の先から爪先まで冷たい─水で潤して
水とアブクの音以外は何も聴こえない無─音の世界
ただ心の赴くままま─に自由に泳ぎ回る
プールの底─に陽の光がゆらめく
瞳に映るのはただ茫洋─とした景色だ
青い─水面に空─が映っているのがわかる
太陽が水面の上に─輝いているのが見て取れる

水の中で力を抜いて─体を浮かばせるのが、
なにより体の芯から癒される─時間だ
生物─が海の中で生まれたのなら、
このプールの水は人にとってどういうものだろう
人の体の70%は水で出来ているというのだから
とにかく透き通っていて、透明で
日々の暮らしに渇いた─僕の心を潤してくれる
水の中の太陽の日差しが僕の肌を温める
まだ鬱屈としたこの体の一枚外には
あの頃と変わらぬ澱みない─夏─の空気がある

プールの縁のコンクリートに腰掛ければ
遠く─に梢から滴が落ちるのが見える
そうだ─、さっき─まで雨が降ってたもんな
こうして世界は循環─しているわけだ
見上げれば、うっすらと虹がかかっているのが見えた
どうしても─嫌いになれないこの涙─を隠しながら──

Quartz─荷電等振動石英─水晶脳内時計
人間のハンディキャップ埋める電子構成
甘酸っぱい青春偶像情景描写
クリエイター魂─描画Core─ Engine
継承するRegend from the valley─
一休み─したらまたNeXT STEPへ
現代的リッチPDFベース描画モデルPublishing
スタンダード多彩表現三次ベジェ曲線
すべてを描き出すペン先の描画プリミティブ
進化で見える塗り残しありレガシーQuickDraw
荒らさず─負荷軽減スムーズ描画実現バッファ
リアルタイム─フル─稼働GPU
抜け殻禁止令で─未だ解析叶わぬクオリアCompositor
BIOSネイティブObjective-C - Cocoa API
SpiralレガシーC/C++ - Carbon API
古きを捨てるのは未来へと強くなるための覚悟
無意識プライマリコーディングPython
デフォルト浮動小数点による数学座標系
OpenGL常時アンチエイリアシング
レイヤー：アルファチャンネルのサポート＋確実性のサポート
Unicodeに対応したCoreText-(Voice Over)
Jaguar - SnowLeopard - Lion OS進化論
左手で掴め幾何並列ジオメトリ演算ユニット
君にもあるはず─データベース＆インデックス
猛烈高速処理Multimedia Extreme
瞳が読み取るこの世界─はQuartz-OpenGL-QuickTime-X
オブジェクト指向：流れなど本当は気にしたくないけれど
星風推測描画─演算
WMR：隠し機能QuartzGL発現トグルスイッチ
堅実？堅物. Adobeライセンス
頭脳の中のOpenGL　禁断の味のQuickTime
すべては仕様と実装

研ぎ澄まされた感性─と、すべてを解析しつくす論理
その二刀流が僕のいつからかの憧れだった
つまりは─欲しかったのはIntegrated Advance
身の程知らず─などその頃は気付きもしなかった
でもとにかく誰か─の心を揺り動かせるものを作りたかったんだ──
たとえそれが車輪の再発明のジレンマでも
必要性と知的好奇心には替えられない

今は矛盾の中でそれでも諦めきれずあの夢─を追っている
このつまらない冷め切った─世界の中で
どこまで図太くなれるのか、それはわからない
とにかくかっこよかった─あの夢─と、不甲斐ない今の自分
僕が後ろで叫んでも、誰も振り返りやしない─だろう
あの頃の僕の人生のページを埋めたのは水色の夢─だった

そうやって意地はってカッコ付けて
自分の力で生きて行くんだって思っていた
今思ってみれば自己陶酔だったかもしれない─
だけどあの頃感じた心意気って言うのは忘れたくないんだ
いつか自分が世界を変えてみせると、
なにか心のそこから盛り上がれることを起こしてやると、
自分にはそれができるとそう信じていた、
あの頃の自分と、仲間たちのことを、忘れたくない

「やっぱお前またここに来てたのか」
「なんでお前がここに居ん─の？」
「夏期講習の帰りだよ。お前こそよく─一人でプールなんか入れるな。先生に見つかったら怒られる─ぞ」
「いや、…なんとなくさ、一人で泳ぎたい気分なんだよ」
「にしても暑いなあ。あ、お前、今日うちこないか？今うちかき氷のシロップがあるんだ。かき氷器もあるからかき氷おごってやるぞ」

I never wanna stop. What a something to say...
Stand by me. to the lover and my friends.
I'm still here─... I'm still here...

──友人の家で食べたお手製ブルーハワイがあの頃の夏─の味を思い出させた。