下北沢へ行く

もも

 今日は下北沢に夫と行った。

 もっとも今日は休日で二時半くらいまで寝ていた。夫が下北沢に髪を切りに行くという。
下町の家から下北まで1時間くらい。一緒に行く事になった。

 下北に着き、私は夫の美容院まで送ると別れてから少し距離のある場所にある、「こはぜ珈琲」に行った。長居しやすい。(でもそこまでひどくはいない)
夫はまだ全然来ない。他の珈琲を飲んでるお客さんを見ていても、何かやってる大人か、若者が多い印象がある。
昨日から読んでる本を4章くらい進める。携帯でエッセイの投稿サイトを見てたりした。

 みんな文章書けるんだ、私だけじゃなかったんだなぁと、自分の自意識を大反省。
そりゃ、そうだ。
自分をさらけ出すように持ってく意識と創作の心が大事なんであって、意識がずれて名前とか威張ろうとか自慢に意識が行くとよくない気がする。
そんな事をしたり考えたりしているうちに、夫は髪の毛を切り終えやってきた。

 おしゃれである。

 いつも本を読む喫茶店代に使ってる為、散髪代に回せない私と違って羨ましく思う。
私はいまだにロングヘアーで、バイト先では髪を結んでいる。

 帰りにビレッジ・バンガードで本を買おうとしたが、私は遠慮した。昨日買ったからだった。
夫は岡崎京子の「リバーズ・エッジ」を買っていた。

 その後、鳥そばのそるとで食べた。帰りに駅前で「ハンドパン」という楽器でヒーリング・ミュージックを演奏してる人がいて、人が周りに集まっていた。犬がいた。

 私はしばらく足を止めたかったが夫は帰りたがってたので私もPASMOで改札を通って駅に入った。
ホームに着くと、夫がそるとに「リバーズ・エッジ」を忘れて来た事に気がついたので二人で慌てて改札に引き返した。階段で夫はそるとに電話をかけていた。
改札の駅員に断って駅を出てそるとに再び戻ってようやく夫は「リバース・エッジ」を店員さんから受け取った。

 電車に乗ると夫はその一件で沈んでいた。私は目をいじっていたらコンタクトが取れたかずれてしまい、片目がぼやけるようになってしまっていた。
私もその事で沈んでしまい、夫と私二人はどこか沈んだまま電車に乗っていた。
しかし、然程重要な出来事ではなかったので、二人で電車の座席にくっついて座っていたら忘れてしまった。

 駅に着き、地元の下町。バスを待っていると、やってきたバスの順番1番乗りで私はカードを見せた。すると、運転手さんは「ありがとう」と、一言私に言った。
次々と並んで乗って行くお客さんを「ありがとう」「ありがとう」
と、一言一言繰り返しながら運転手さんは通していた。

 私は思い出した。並んでいる人一人一人に「おめでとう」と祝福をする卒業式を。
『巣立ちの歌』が頭の中に鳴り響いた。「はなのいろ〜、くもの〜かげ〜♪」
下町では時々、人とのつながりの一体感がさっと起こるので、今日も起こった庶民のこの感じを大事にしたいと思いながら私は夫とバスに揺られて家に戻るのだった。

下北沢へ行く

下北沢へ行く

夫と下北沢へ行った話です。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-11-09

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