狂喜 -1-
同じ高校というだけで
彼とは、クラスも部活も委員会も違う。
彼を始めて見たのは文化祭のときだった。
クラスで喫茶店をしていた彼が
ゆず茶(私はこの時初めて飲んだのだけれど、甘くて美味しかった)を持ってきてくれた。
彼の名前は冨岡 雄馬
1年C組で6月15日生まれ
O型で彼女はいない。
学校へは徒歩で通学していて
父親は公務員だ。
部活もしていて、バスケではセンター
好きな食べ物は卵焼き。
彼と喋りたいとも思わないし
彼女になりたいわけではない。
彼はモテるタイプでもないので
ライバルはいないが
私なんかは彼とは釣り合わないので
可愛い彼女ができれば良いなと思っている。
幸せになってほしいのだ。
私は未だに文化祭のあの日から
彼とは話しをしたことがない。
狂喜 -1-
片思いとは別のカタチで想いを心に溜め込んでしまう。
そしてその狂気にも似た感情は
自分の枠を越えて狂喜になってゆく…
女性特有のアンバランスな感情を表現できていればと思います