狂喜 -1-

同じ高校というだけで
彼とは、クラスも部活も委員会も違う。

彼を始めて見たのは文化祭のときだった。
クラスで喫茶店をしていた彼が
ゆず茶(私はこの時初めて飲んだのだけれど、甘くて美味しかった)を持ってきてくれた。

彼の名前は冨岡 雄馬
1年C組で6月15日生まれ
O型で彼女はいない。
学校へは徒歩で通学していて
父親は公務員だ。
部活もしていて、バスケではセンター
好きな食べ物は卵焼き。

彼と喋りたいとも思わないし
彼女になりたいわけではない。
彼はモテるタイプでもないので
ライバルはいないが
私なんかは彼とは釣り合わないので
可愛い彼女ができれば良いなと思っている。
幸せになってほしいのだ。

私は未だに文化祭のあの日から
彼とは話しをしたことがない。

狂喜 -1-

片思いとは別のカタチで想いを心に溜め込んでしまう。
そしてその狂気にも似た感情は
自分の枠を越えて狂喜になってゆく…

女性特有のアンバランスな感情を表現できていればと思います

狂喜 -1-

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-30

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