砂場

『砂場』

 公園には誰もいない
 誰もやって来ない
 薄暗い、影ばかりが吹き溜まっている

 かつて僕が遊んだ砂場は
 もうない

 今はただ、風の残した跡だけが
 そこに刻まれている

 黒く燃え滾る夕陽の奥に
 僕は、
 あの日帰ったはずの家を
 眺めている

砂場

砂場

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-10-25

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