月明かりの下、君想ふ

海月

どうして、心惹かれるのだろう。

どうして、涙が出るのだろう。

どうして--今、出逢ってしまったのだろう。


こんな想いをするなら、貴方と、
--貴方達と、出逢わなければ良かったのに。

〜貴方は太陽のような人〜

窓辺に腰掛け、月を眺める。
一糸纏わぬその素肌を照らす月は、月だけは、優しく私を見つめてくれた。
一滴の雫が、頬を伝った。拭ってくれる者は何処にも居ない。
いつか、現れるだろうか?
私の心を照らしてくれる、太陽のように暖かい人は--……。

月明かりの下、君想ふ

月明かりの下、君想ふ

DV癖のある夫を持つ20歳の若い妻、月夜(つきよ)。 気に障ることがあるとどんなに些細なことでもすぐ手を上げる夫に、月夜は疲れ果てていた。 唯一の心の拠り所は、小さい頃から今も通い続けている小さな古本屋『月光』。 顔馴染みの店長さんや店員さんと過ごす時間が、何よりも大切になっていた。 久しぶりに『月光』へ足を運ぶと、聞き覚えのない笑い声がする。 その持ち主は、暗く沈んだ月夜の心を照らす、太陽のような笑顔の人だった--。

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