揺蕩う我ら

死にたい気分の時は
宇宙に思いを馳せる

果てなき宇宙
気の遠くなる歴史

それは最早
自分が生きているか死んでいるかなど
どうでもよくなる規模

自分を徹底的に客観視すれば
人間は思考する事の出来る生物だけれど
所詮は地球の物質の一部
動くか動かないかだけの違い
人間かそうでないかだけの違い

生きる我らの全てに因果がある
死にゆく我らの全てに因果がある
なぜ生まれなぜ死ぬのか

しかし神はそれを教えてくれることはない
人間が見つけた因果なぞ極少ない
だから我らは命を異常なまでに畏怖してしまう
ただわからないというだけで

揺蕩う我らは発生しては消滅するだけ
全ては宇宙と地球の真理のままに
ならば抗うことなど初めから出来やしない

絶対的な真理にあてられ
死すらどうでもよくなるのだ

揺蕩う我ら

揺蕩う我ら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-10-13

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