死を殺したかった

死を殺したかった


   



   



   



   



   



ここにいないのなら

どこかから召されたところから おれにつられて泣け








寂しさ

いつも同じ度合い

こんな薄明かり

寂しさを

コップに詰めて 水を注いだ

にじむのを 隠したかった

かじかんで 

寂しさ 落ちる

笑えないのに笑おうとした おまえ 

白い部屋

なんにも

いらなかった

口癖を思い出して

どうにもならない

俺の寂しさは綺麗だって

おまえは本当に本当に寂しいって

汚れちゃいなかったさ

寂しさ

生きてたんだ

寂しさは

おまえを奪った死を 死を殺したかった

無抵抗

俺の綺麗が底ををついた

俺だって本当に本当に寂しい

生き延びるひと

いつまでか どこまでか

寂しいね  音色が聞こえない








ここにいるのなら

隣に肩を寄せ頬杖をついて おれにつられて笑え



   



   



   



   



   

死を殺したかった

隣にいるといつも信じようとしている。

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死を殺したかった

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-10-10

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