空気

何故か晴れて
何故か曇って
何故か雨降って
皆その条件の下歩いてるんだ
何故か親に抗い
何故か壁にぶつかり
何故か社会に中指
気付けば立てながら走ってるんだ

空気になって ふわふわと浮いたら
いつも仲いい奴らが急に冷たくなるんだ
子供の頃みたいに慰めてもらえなくなるんだ
考えないで行動して失敗してももう誰も居ないんだ

何故か生まれて
何故か生きてて
何故か生き絶えて
皆理由を知ってるけど言わないんだ
何故か息を吸い
何故か息を吐き
何故か息絶えて
運命とは違う運命があるんだ

空気になって ふわふわと浮いたら
いつも住んでるあの街が小さく見えるんだ
子供の頃みたいに誰かの手を繋ぎたくなって
必死に探せど周りにはもう誰も居ないんだ

高校の青い春に見上げた空が
真っ赤に暮れてしまったんだ

空気

空気

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-10-07

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