ささくれの家。

ささくれの家。

林檎。

「ささくれの家」
世界平和。戦争。拳銃。消費税。不倫。号泣会見。いろんなニュースが飛び交う。自殺。他殺。事故死。いじめ。けど、病死って芸能人とか有名人とか24時間テレビぐらいでしか紹介されない。この家のササクレのしたのテレビはそれしか映さない。紙飛行機を天井にぶつけてキッチンにあるりんごを食べる。ああ。今日も空はきれいだな。今日も生きれて良かったな。そんなことを考えて隣の家を見る。もう、そこには何もない。

「はじめまして。橘 零です。よろしくお願いします。」
初めてのホームルーム。初めての制服に腕を通した僕たちはキミの自己紹介を聞いた。なんでだろう。初めてあった。始めてみた顔なのに。恋したことなんかないのに「この人のこと好きになりそう」なんでかな。わかんないよ。僕の番になった。「はじめまして。立花 夜です。」
その時は考えてもなかった。この電球がつくのはあと少しで。もう取り替えることができないことを

ささくれの家。

ささくれの家。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2017-10-06

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