唇


   



   



   



   



   



   
おまえが

ついにここへ

俺の故郷へ


想像して

涙が出ると言った

この田園


たどりついた

おまえを連れて

出かけたかった


車におまえを乗せた

そっと心地よいように

助手席に封筒を置いた


デパートの駐車場で

手紙を抱きしめて

紙の柔らかさへ




明日は

おまえが

ずっと出会えなかった

海へ行くつもり

   



   



   



   



   



   

亡くなった恋人が残した手紙のことを書いた。

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-09-30

Copyrighted
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