接続できない青

黄緑色の空虚を見た
青い世界にいる私

どうしようもなくて
放っておいた

しかし、
何時迄もそこにいるから
たまに説教をする

説教をする私は
この世で1番正しいような気がする

永遠に何かに説教をしていれば
私の精神は厚さを保てそうなくらいだ

「生活に戻りなさい。そんな色はいけません。」

黄緑色は小さくなる
この世で1番間違っているような小ささだ

私の心臓は締め付けられた
もともと小さい心臓が締め付けられると
私がここに存在しているかどうかも曖昧になってくる

ライオンが横切る

ライオンが空虚を食べる

青い世界のライオンだ

ライオンが、
私を、一瞥した

この世で1番間違っているような気持ちになる

心臓はすっかり無くなってしまった

思わず口を開く

「私は」

「私は」

それ以上、出てこない

それでも、

私は、私は、と何かに接続しなければ

この世で、
1番間違った存在になりそうな

そんな気持ちになっていた

ライオンはもういなかった

あらかじめ存在しなかったように

私の周りには
何もかもいなかった
この青い世界にただ1人、

世界で1番曖昧な存在が浮かんでいた

接続できない青

接続できない青

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-09-28

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