雑草

スニーカーの底の下。
ぺしゃん。と音を立てることもなく、
そこには踏んでしまった雑草。

スニーカーをどけた場所。
謝ろうにも名前も知らない、
そこには踏んでしまった雑草。

スニーカーで立ち尽くす。
ぺしゃん。と音もなく潰れてしまったはず
なのに、名前も知らない雑草が、
グングン元に戻ってく。

柔らかい葉はしなやかで、
だけどその生き様はたくましい。

みるみる元に戻ってく
名前も知らない潰れた雑草。

俯いていた私は顔を上げた。

雑草

雑草

雑草は強いというけれど、実際にその姿を目の当たりにすると、 心に残るものがある。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-09-26

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