悲観主義者が愛したセンチメンタリスム

海の底の砂時計



灰色の町で
人とすれ違ったら

瞬間センチメンタル

自分は空箱なんじゃない、と思って
見上げた空は

高く高く
そびえていて

俯いたら
すくい上げた手に、さくらの欠片

握れば
あなたの面影と

こみ上げる思いに


瞬間

センチメンタリスム



溺れて
足掻きながら

頭に浮かぶのはあなたばかり

砂時計を返すと


溢れ出す
こぼれ出す

涙も記憶も

悲観主義者が愛したセンチメンタリスム

悲観主義者が愛したセンチメンタリスム

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-25

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