シグナル譲渡式
側頭部を殴られ 椅子に横になると
今までの過去の幻影を 皿に乗せ
公論を貯金箱に落としてみることにした
「チャリン」実態のない公論が
音でその整合性を実証した
受話器とメトロノームを銅線で結束し
アルミニウムの解剖台に
指揮棒を委ねて 熱湯を注ぐ
部屋に湯気が立ち込めた
「何とも熱いな」 僕は思わず呟いた
ファイルとアルバムを開き
埋没した記憶を掘り出す 一連の儀式
妻と娘は鈴なりに そして無表情で
それを見守る
カッターで写真を切り取り
番号をつける間には 烏は電柱に張り付き
タイムキーパーとしての役割を果たす
放棄するな!
料理の腕こそ2番手ではあるが
スタンダード記号譜としては
無二の存在ではなかったのか!
マレットピンがこっちを見ている
マレットピンがこっちを見ている
マレットピンがこっちを見ている
12番街の路面電車に乗り込もうと
人民の列に並び ペエジをめくると
双極の証拠が目に入ってきた
シグナルはいつでも突然にやってくる
譲渡は困難であり 彼らなりに
精一杯に支持しても
誰にも実現はできないだろう
シグナル譲渡式