メイキング・ア・ストーリー
俺は 竹田 真太郎 人生半分以上諦めた男だ。
というのも何をやってもうまくいかない、思うようにいかない、まぁ今の時代じゃよくいる感じの若者(28)だ。以前はちゃんと会社に勤めていたが辞めてもう二年くらい経つだろうか、いわゆるフリーターに成り下がっている。趣味という趣味はないが漫画を読むことくらいか。でも最近は漫画にも飽きてた。毎日暇すぎて、試しに大して興味のなかったゲームに手を出してみたのだが、意外にはまってしまい最近は面白いゲームを探しに近所の中古ゲーム屋に通う毎日だ。
というわけで今日も行きつけのゲーム屋に来ている。
「いらっしゃいませー」
「ウィす」
俺の顔を知っているであろう、しかし客と店員としての会話しか交わしたことのない店員にいつものように軽く会釈する。この店の店員はこの男一人しか見たことがない。店員というよりは店長というべきなのか。この店長の接客、非常にラフで、カウンターにゲーム機とテレビを装備しゲームをしながら、しかも煙草を吸いながら接客を行うのだ。
まぁ非常識と言えば非常識だが、俺はあまり気にしないからよしとしている。なぜならとにかく安いのだ、この店の商品は!笑
(この前はドラ〇エ4クリアしたしなー。。次なにしよ)
(!)
「ちょっと身近な人生ゲーム」というタイトル名を目にした。
(あー、懐かしいな。。こういうボードゲーム系すきだったな。。モノポリーとかも。。。)
(ってかちょっと身近なってなんだよ。。。笑 値段は。。。150円。!安っ!)
この変な響きのタイトルがなんとなく気に入りこのゲームを購入することにした。
「ありがとうございましたー」
家に帰りゲームの準備を始める。
時刻は午後7時を回っていた。
早速プレイしてみる。説明書は読まないぶっつけ本番タイプだ。
見た感じ普通の人生ゲームだな。
「ん?なんだこれ?自分以外のプレイヤーの名前も設定できるのか。」
(他の名前誰にしよう。)
ピンポーン「ヤッホー、ミヨコきたぜー」
隣から声が聞こえてきた。
「会いたかったー、シンジー」
隣の部屋から声が聞こえる。隣の部屋に住む女と、たまに?割と?よく来るチャラチャラした感じの男の声だ。真相はわからないが、プラプラしている男が気が向いた時だけ訪れる都合のいい女と男のような感じの関係なのだろうという印象を持っている。まぁ、関わりたくはない存在だ。
「他のプレイヤーの名前はミヨコにするか、こいつウザそうだし。あとは適当でいいや。」
「まぁ始めてみるか」
カチッ グビッ
ビールを飲みながらプレイする。
ルーレットを回す。(真太郎)
「1」
「新しい人生を始める 人生再出発の資金として軍資金をゲット」
(新しい人生?ようわからんけど、、はいはい)
ルーレットをまわす。(ミヨコ回)〈自分以外は自動でルーレットが回る〉
「日頃のうっぷんが爆発 精神的ダメージ大を受ける」
「はは!よくわからんけど、ミヨコざまぁー!」
ルーレットを回す。(真太郎)
「3」
「道端で小銭を拾う 」
(もっと大金くれよー)
ルーレットを回す(ミヨコ)
「2」
「仲裁によりなんとか事態は収拾。しかしさらに精神的ダメージを受ける」
「なんだこりゃ笑」
ルーレットを回す(真太郎)
「人助けをする。周りから信頼を勝ち取る」
(今の俺のどこにそんな要素があるんだ。。)
こんな感じでプレイしていった。
(。。。。。。。。。ヤバいなんか眠くなってきた。。。)
(なんかこのゲーム盛り上がりがなくてつまらんな。。普通の人生ゲームの方がよかったな。。)
その日はそのまま寝てしまった。
次の日
「おつかれさまでしたー」
(なんで今日に限って残業なんだよ・・!急に「風邪で出れません」じゃねぇよ。。。!もっと早く連絡しろや。。。!)
本来出勤するはずであったバイトが来れなくなり、その分シフトが長引くことになってしまったのだ。
(カー!のど乾いたー、炭酸飲みてー・・・!)
自販機の前に止まり、足元を見る
「お、100円発見!ラッキー」
ガタン
「ぷはー、うめー!」
ジュースを飲みながら家に帰った。
部屋に辿り着くまでの廊下から声が聞こえてきた。
男の声「離せよウゼー!」
女の声「どうして私のところにだけいてくれないの!?」
男の声「俺はお前だけの男じゃねんだよ!重い女も嫌いなんだよ!」
女「・・・」
ガタン!
真太郎(なんだなんだ・・・?)
恐る恐る自分部屋に近づくと足早に憤怒しながら横を通り過ぎる男がいた。
通り過ぎた男を振り返り、その後視線を前方に戻す。
(あれはシンジ・・だよな・・?)
ドアを半開きにして半ベソをかき、唖然とした顔のミヨコの姿がそこにはあった。
(なんだ喧嘩か?ビビったー。。)
視線を合わせないように軽くミヨコに会釈し、そっと自分の部屋に入った。
「ビビったー。。あんな修羅場みたいのってドラマだけじゃねぇのかよ。。。」
少し一息つき、
「腹減ったー。。。カップラーメンでいいか。。。」
ヤカンでお湯を沸かしている途中電話がかかってくる。
着信を見ると母親からだった。
「もしもし」
「もしもし真太郎?元気でやってる?野菜はしっかり取るのよ」
「うん、ぼちぼちだよ。ありがとう」
仕事を辞めたことは一切両親には伝えていない。
「そうそう、実はお母さんこの前宝くじ買ったらあたったの!50万円!お父さんに相談したらその幾分か頑張ってる真太郎に祖裾分けしたらどうだって話になってね。今日あんたの口座に10万円振り込んどいたから。何か好きなもの買ってもいいけど、無駄遣いは絶対しないようにね!いつも頑張ってるアンタへのご褒美って意味合いもあるんだからね。じゃあ、健康には気を付けるのよ、じゃあまたね。」
仕事を辞めたことを知らない両親への罪悪感を感じながらも10万円という言葉に心打たれている自分がいた。
「10万か・・・・!」
少しの沈黙を挟み、、、
「ヤベー!臨時収入!!!ひゃっほーーーーっ・・・・!」
ガタン!
「痛いっ・・・」
部屋の玄関に何かが強くあたる音がした。
「どうして私のとこにだけいてくれないのよ!?!」
「は!?ほかの女のところにも行っていいからやっぱり戻ってきてって言ったのはお前だろ!?だから戻ってきてやったのによ!!」
「そんな・・こんなに尽くしてるのに・・」
ガタン!
また俺の玄関のドアに何かが当たる音がした。
(これ明らかにさっきの二人が喧嘩してる音だよな。。。ってか男の方はさっき帰ったんじゃねぇのかよ・・!?何で戻ってきてんだよ・・・)
ドカガタン!
更に大きな音になっていく。
「おいおい・・・ケンカはいいけど、人ん家の前ではやめてくれよ。。。しかも暴力はダメだろ。。。」
あまりにうるさく耐えられなくなり、なぜかブチ切れた。
バッッ
「おい!人ん家の前でケンカすんな!しかもドンドンドンドン人の玄関ドツきやがって!!よそでやれや!!!」
やはシンジとミヨコだった。
シンジ「あ!?」
真太郎「あ!?じゃねー!人への迷惑ってのを考えられないカスなのかテメェは!!!」
ミヨコ「す、すみません。。。」
シンジ「ナンダコラ・・」
真太郎「おめえもこんなあきらかにチャラそうな男に引っかかってんじゃねえよ!お前もお前だ!明らかに依存心強そうな女のとこにいくら都合がいいからって集って利用してんじゃねえよクズが!」
泣き出す女と明らかにぶち切れた雰囲気になった男
「ほらおまわりさんこっち!」
一同「!」
近所の住人もあまりの喧嘩の大きさと、こいつらに嫌気がさしたのか警察に事態の収拾を託したようだ。
真太郎(もうあとは警察に任せよう)
警察という言葉に気を取られた男の一瞬の隙をつき、逃げるようにそっとドアを閉じた。
「なんなんだアイツら。。。!でも・・びびったー・・・あれ絶対めっちゃ怖い系だよな・・・俺だいじょうぶかな・・」
柄にもなく怒りをぶちまけてしまった自分に驚きを感じながらも
冷静になるため冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
カチッ グビグビ
「ふぅー・・ったく。。。。」
しばらく経った。
外は静かになったようだ。察する限りもう外にあの二人はいないようだ。
ピンポーン
「誰だ・・?」
ガチャ
「・・はい?」
知らない女がモジモジしながら立っていた。
女「あ、あのいきなりすません。そちらの右隣に住む者なのですが・・・」
見たことのない人物だった。外見的にはややオタク?な雰囲気だろうか。
女「あの、さっき外でケンカしてた人たちってこの部屋の左隣の人たちですよね・・?ありがとうございます。私あの時間にどうしても出かけなきゃならない用事があって・・でも外があんなだったし、出ていけなくて・・・。けんかを鎮めてくれて・・本当にありがとうごあいます・・。」
俺の家の右隣に住む人物らしいが見たことはない。
「いや、、はぁ・・・僕の家の目の前で起きていたので・・・・それに結果的に事態を収拾してくれたのは警察みたいですし・・僕は何も・・・・・」
「とにかく本当に助かったので・・!ありがとうございました・・!」
「いや・・いえ・・」
そういって自分の部屋に戻る女。
(ふぅー・・・)
ぽけーっとテーブルの上の帰り道に買ったジュースの缶が目に入る。
ここでいきなり冷静になった。
このジュース落ちてた百円で買ったんだよな・・?
昨日のゲームのことを思いだす。
拾った小銭・軍資金・ミヨコの日頃のうっぷんが爆発・事態収拾・周りから信頼を得る・・
少し冷や汗をかいてきた。
(まさか、、、ねぇ、、?)
急いで自分の部屋に行きゲームを起動させる。
頭の中に昨日買ったゲームを始めたシーンからフラッシュバックした。
少し冷や汗をかいた・・・
ゲームを起動させると昨日の続きからの画面だった。
(もしこれが本当なら、、、次に起こることは。。。。なんだっけ?覚えてねぇ・・!)
(・・・!)
「ケンカの仲裁」のマスから「現在止まっているマス」までを読んだ。
「仲裁がきっかけで知人ができる 人間関係アップ」
↓
「新しい仕事を手にする 気合アップ」
↓
「収入が上がる 財力アップ」
↓
「人生の充実感が増す 気力アップ」
(昨日プレイした際はうとうとしてあまり記憶がなかったがここまで進めていたのか、、、。
もしこれが現実になるなら・・・。)
体が少し震えるのがかわった。しかし心はまだ半信半疑だ。
たまたまだったのかもしれない。
その日は寝るに寝れなかった。
――――――――――――――――――――
次の日
バイトは休み。
近くのスーパーに買い物に行こうと部屋を出た。
「竹田さん!」
このアパートの管理人さんだった。
「はい」
「あなた昨日大変だったみたいね、大丈夫だった?!なんでもケンカの仲裁に入ってガツンと言ってやったそうじゃない!あなた見かけによらず言う男だったのねぇ!やるじゃない!」
バンバンと肩をたたく。
(痛い、痛い、、、)
「昨日のこと知ってる住人さんに今いろいろ話を聞いてるところなのよ。あなたの右隣りの玉野さん?あの子もあなたのことすごかったって言ってたわよ!あと警察呼んでくれた野原さんも!最近の若いのにしてはやるじゃないかって!わはは!」
バシバシと肩をたたき続ける。
(イタイイタイイタイイタイイタイ、、、マジ痛い、、、玉野さん?って、、、あーもしかしてあの地味な感じの女の人か。。)
ギー、、、、
ドアの開く音がした。
「あ!玉野さん!噂をすれば!今玉野さんと野原さんがこの竹田さんのこと褒めてたって教えてたとこなのよ。あ、あたしそろそろ行くわね、それじゃあね」
シーン、、
見事に取り残されてしまった。
真太郎「ど、どうも、、、」
玉野「ど、どうも、、」
無視するわけにもいかずぎこちない挨拶を交わすことにした。
玉野「昨日はどうも」
真太郎「いえ、僕は何も。。」
玉野「お出かけですか?スーパー。。ですか?」
片手に持ったエコバックを目にしたらしく質問された。
真太郎「はい、、ちょっと買い物に。。」
玉野「あ、私もなんです」そう言いながら自分も手にしていたエコバックを恥ずかしげに見せる玉野さん。
真太郎「もしかしてスーパー浜屋ですか。。?すぐ近くの」
玉野「はい、ここらへんじゃ一番安くて。。すごく近いし。。」
真太郎「同じですね。。じゃあ、あの、、い、一緒に行きます。。。??」
玉野「あ、じゃあ、、は、、はい、、」
歩き始めたものの会話のネタがない。
「・・・・」
(!?あれ?)
(平日のこの時間帯にいるって何やってるんだろうこの人、平日休みの仕事か、、、もしくは俺と同じフリーターかニートか、、、、まぁ、こんな話すネタのないまま時が流れるのも辛い。。。。ここは話のネタとして聞いてみるか)
「あの、失礼ですがお仕事は何を・・?」
「あ、私漫画家なんです」
「漫画家さん・・!」(マジかよ)
「今も連載してるんですよ。なんとかギリギリ連載続けていけてるようなものですが・・・」
「僕漫画好きなんですよ、少年漫画ですか?少女漫画ですか??」
「少女漫画です」
「少女漫画じゃわからないなー。。」
「ですよね。。。あのそちらはなにを?」
「僕は少し前まで仕事してたなんですが、今はやめて。。。。フリーターしてます。。」
(まずった。。自分が聞かれることは予測できたのに墓穴ほった。。。。この歳でフリーター名乗るとか恥ずかしすぎる。。。。)
「まぁ、いろいろありますよね、生きてると」
「はい・・・」
どうやら気を使われたようだ・・・
玉野「あ、、あのー。。。」
真太郎「・・はい・・?」
「じゃあ、もしかして結構自由なお時間ある方ですか??!」
食いつき気味で質問してきた。
「ま、まぁ。。いつもフルでシフト入ってるわけではないので、割と。。。」
「でしたら漫画の、原稿の簡単なお仕事のお手伝いお願いできませんか!?言ってしまえば雑用みたいなお仕事になってしまうんですが。。。もちろんタダでとはいいません!でもおそらく今されてるアルバイトの時給よりは少し多くお支払できる程度だとは思うのですが。。。」
「私そこまで売れている漫画家ではないのでいろいろ経費を削るのに必死で。。。」
ゲームのことを思い出す真太郎。
思わずに笑ってしまった。
(ふふ。。)
(これが新しい仕事ゲット。収入が増えるってことか。。笑 俺の今のコンビニの時給が830円だから850円くらいはもらえるんだろうか 笑)
少し考え、「気力アップ」、「充実度アップ」、という言葉を思いだす。
「いいですよ、漫画作りとか興味ありますし、僕そこそこ器用な方ではあるのでおそらくご迷惑かけない程度にはできるのではないかと。でもいきなり僕なんかで大丈夫なんですか?昨日会ったばかりの他人みたいなものですよ??」
「大丈夫です!ありがたいです!」自信ありげに返事する玉野。
そこからはすこし打ち解けはじめ、気付けば買い物を終えアパートの互いの部屋の前に着いていた。
玉野「それでは明日からお願いできる、ということで大丈夫だったでしょうか?」
真太郎「大丈夫ですよ。明日もシフト入ってないですし、明後日以降の都合のいい日はまた明日お伝えします」
「わかりました。では明日10時に」
「はい、伺います」
そこから現状のコンビニバイトと漫画家アシスタントの仕事の掛け持ちが始まった。それからの時間は楽しかった。なぜかとても充実している時間を過ごしている、生きているんだという感覚を味わえた。ゲームで出たマスの通りだった。
―――――――――――――
2か月程が過ぎ自分の家でゆっくりしている時だった。
ピンポーン
(誰だろう?)
ガチャ「はい」
大家さんだった。
「竹田さん!?いきなりごめんね、あなたのお隣の紗江島さん!ここ最近見た!?」
「え、紗江島?誰ですか?ん?隣?。。。あー、この前の警察沙汰の?」
「そうそう!」
(初めて苗字知った)
「いや見てないですね、男の方も来てないみたいですけど。。たぶん」
「それが紗江島さんのお母さんがいくら連絡しても本人に連絡がつかないみたいで私のところにまで連絡が来たのよ!」
「え、それって家に一切帰ってないってことですか?確認したんですか??」
「つい今さっきしたのよ!しょうがないから合鍵を使って!でもやっぱりいないのよ!」
「そうなんですか。。。でもすいません。。なにもわからないです。。。」
「そう、、、いきなり悪かったわね。。もし紗江島さんが家に帰ってきた物音とか聞こえたら教えてもらえるかしら?お願いね」
大家が帰ったあとふと一か月程前買ったゲームを思い出す。
「ミヨコ・・・・!」
冷や汗をかきながら急いでゲームを起動させた。
(ミヨコ…!ミヨコはあの後どうなった・・・!)
(!)
精神ダメージが酷く鬱になる 気力ダウン
↓
依存症がさらにひどくなり精神が不安定に 薬に頼り出費がかさむ
↓
男を探しに失踪する
↓
?
(失踪だって・・・?それに{?}ってなんだよ・・・)
(っていうかおかしいぞ・・このゲームを買って確かに出たマスに書かれたことが起こった・・・でもそれが本当に当たるならなぜこの二か月このゲームに一切触れなかった・・?というかこのゲームの存在自体忘れていなかったか・・・?ふつう忘れないだろ・・!どうして忘れていた。。。?)
ピンポーン
「誰だよこんな時に。。。」
イライラしながらドアを開ける。
「はい・・!」
「!?」
ミヨコだった。
「あの、、この前はごめんなさい。ご迷惑おかけして。でも私あなたに怒られてわかったんです。一緒にいる相手は誰でもいいってわけじゃない。本当に私のことを思って、怒って、叱ってくれる人。。。。そうアナタみたいな・・」
「は・・?いや・・」
「だからね、あの人もう要らないの。要らないから捨ててきた。。」
「は・・?捨てたってどういう。。。。」
「!」
黒い服で気付かなかったが黒色に少し赤みがかったシミがみえた。
「もしかしてあんたあの男を。。。。。」
「ふふ」
「・・・・わたしのことはなさないでね」
「・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁx―――――――――――――」
後で気付いたのだが、このゲームには説明書に挟まれた「注意事項」と書かれた紙あったようだ。。。。
「このゲームの効用は非常に強力です。ゲームがどんな方向に進むのかはランダムに決まります。このゲームにおいて起こるすべての事象への責任は負いかねます。予めご了承ください。」
―――――――――――――――
男「ぷぅぅーーーーーーー」
店内で堂々とゲームをしながら煙草を吸う男がいる。
男「常連の客使って試してみたけどダメだなこりゃ、バッドエンド。はは」
真太郎がプレイしたゲームと同じゲームをしている。
プレイヤー1:中野健太(男の名) プレイヤー2:名前 竹田新太郎
プレイヤー3:〇〇〇〇
真太郎がプレイ中に止まったマスの履歴がある。
・人生の充実感が増す
↓
・ゲームそっちのけで新しい仕事に夢中になる 気力アップ 経験値アップ
↓
・異性と過ごす時間ができさらに気力が充実
↓
・人生の充実感を増すために尽力する。
↓
・人生の充実感もつかの間、あっという間の終りを告げる
雨が降っている夜の町
ミヨコ「うふふ・・・これでアナタは私の物・・・」
真太郎「。。。ンーー・・!ンンーーー!」
〈人生は何が起こるかわからない。そんな言葉をよく耳にする。それは確かなことだ。
自分が世の中を動かしている側の人間であるという自負も持っている人間が一体どれくらいいるだろうか。
では自負のある側の人間とは?政治家?実業家?裏社会の人間?
しかしもっと小さな、我々のすぐ身近なところで「動かす側」に属する人間がいたとしてもなんら不思議ではないのかもしれない。この男のように〉
中古ゲーム屋の店長「次はどの客使ってみようかなーー」
―――――――――――――――
〈そしてこの男もまた自分が「動かされる側」の人間だということを本人は知らない〉
?「あーあぁ、いいネタ浮かばないなー・・今の連載もう打ち切り確定だから次回作に取り掛かれって・・いくらなんでもひどすぎるよ編集さん・・・・」
?「しかも今度はジャンルを180度変えてホラーもの描けって・・・」
?「試しに書いてみたけど・・・ボードゲームをテーマに、出たマスの通りに人生が進んじゃう主人公って設定で書いてみたけど、、、、最終的にメンヘラ女に監禁ってオチじゃねぇ・・そして実はそのゲームにはゲームを買った店の店長も一枚噛んでましたぁ・・って。。。。」
?「あーダメだ、私センスない・・・・」
?「リアルなキャラ観察したいと思って近所の人にキャラを割りあてていろいろ観察してみたけど、失踪・監禁系はまずいよねぇ。。これで私と同じアパートの人間がいなくなったりするの三回目だし・・」
?「ストーリー的にもウケそうにないよねぇ。。うーーん。。。。」
?「うーーん、、、、私が最高の漫画家になるためだ!しょうがない!テーマ代えて違う話描こっ・・・・!」
終わり
メイキング・ア・ストーリー