クトゥルフTRPG

クトゥルフTRPG

なんとかかんとか 作

初投稿作品になります。この作品はゆっくりTRPGを小説化したものです。

みなさんゆっくりみていってね!

本家様はようつべまたはニコニコのほうで『ゆっくり達のクトゥルフの呼び声』で引っかかります

小説の方はシリアス多めで行こうと思います。

物語の始まり

物語の始まり

 ━━━━2011年2月11日東京都千代田区露が関警察庁━━━━


数週間前、とある事件で問題を起こし、姉妹婦警2人が『特命課』と呼ばれる窓際の窓際部署
に左遷されていた。

そして今日も、悶々と日常を過ごしていた。

柚子 魔理沙「ったくよ~なんだってこんな窓際部署に左遷されなきゃならないんだ?」

彼女はゆず まりさ。姉妹警官の妹である。詳しい説明はのちのちしていくことになるだろう。※以降魔理沙

柚子 霊夢「そりゃあんた、いくら刃物持ったやつだからって言って発砲したじゃないの」

そして彼女が魔理沙の姉、ゆず れいむ。詳しい説明は後に。※以降霊夢

霊夢「おかげで一緒にいた私まで左遷よ!!どうしてくれるの・・・」

魔理沙「しょうがないだろ?それもこれもおおごとにして騒いだマスゴミと上のお偉いさんが悪いんだぜ?」

霊夢「あんたねぇ~・・・」

そんなことを話していた二人に、捜査一課の課長が近づいてきた。『元上司』であり今は犬猿の中である。

課長「おい、雑用化!仕事だ。左遷がどうこう言ってる暇じゃないぞ」

魔理沙「誰が雑用化だ!!」

霊夢「落ち着きなさいよ。それで仕事ってなんですか?」

課長「あぁ、その件なんだが。ちょっと旧初台駅に行ってきてくれ。」

霊夢「旧初台駅?地下鉄の?」

課長「ああ。実は先ほど、新宿駅の駅員から通報が来てな。旧初台駅に用事があり向かったところ、
   ホーム付近に大量の血痕があったらしい」

霊夢「血痕?そこに死体でも?」

課長「いや、そういう話は聞いていない。なんせ旧初台駅は暗いからな。
   パニックで見落としたのかもしれん」

魔理沙「血痕ねぇ・・・あの駅ホームレスのたまり場だろ?喧嘩でもしてたんじゃないか?」

課長「それがわからないから見て来いと言っているんだ。俺たちは誘拐事件の件で忙しいからな。」

誘拐事件。それはここ数日多発している事件のことだ。被害者は数十名に登り、被害者同士に接点は無し。
老若男女構わず、夜中にひとりで歩いていたところを狙われている。
なんとか難を逃れた人々の証言や手口の一致から警察は同一犯のものと断定している。
が、しかし手がかりがまだ掴めてない。
犯人は男4人。顔はサングラスやマスクでわからなかったが、体型 身長は平均的だとわかっている。
手口は3人が目標を確保。そしてもう1人は車の運転と、被害者は証言している。

だが、警察は奇妙なことを難を逃れた被害者全員から聞いた。それは━━━━


             犯人グループは全員、『体の一部が欠損していた』と


耳や鼻が削ぎ落とされている者。指が何本かなかった者。よく見たら手足が義足だったり。
かなり荒く切り落とされていたようだ。


課長「じゃあ、そういうわけだ。旧初台駅の様子を見てきてくれ。頼んだぞ」

魔理沙「しょうがないな・・・めんどくさいが行こうぜ?姉貴。」

霊夢「そうね。それじゃ新宿駅に向かいましょうか。」

そして2人は新宿駅へ向かった━━━━


                ━━━━同時刻、木目宅にて━━━━


木目 文「・・・はい、はい、分かりました。ではご依頼は都市伝説についての調査でよろしいですか?」

彼女はきめ あや。フリーのジャーナリストである。
今回都市伝説の調査をオカルト出版社から依頼されたのである。結構腹黒い。※以降文


文「ふう・・・オカルトの記事ですか。いい感じに内容をでっち上げて差し上げましょうかね」

最近、とある都市伝説が流布し、若者の間で話題になっている。
地下鉄に化化け物がいるという噂だった。今回は『その取材記事を書いて欲しい。』とのことだった。

文「ふーむ・・・化け物ですか。もしかしたらでっち上げなくてもいい記事がかけるかも
  しれませんね。まあ当然のことながらでっち上げますけど。」

この噂は前からあったものの、最近目撃情報がやたら多くなった。
最近多発している誘拐事件に駆け込んで、
「化け物どもが人を誘拐して食ってるんじゃないか?」「まっさか~ww」
などという話をよく小耳に挟むほど、噂だっていた。
その怪物は獣人間と称されていて、東京の地下での目撃が多いらしい。

文「まあ怪物を見たといっても電車の窓からチラッと見たくらいでしょうね~」

文「しかも目撃が多いのが旧初台駅ときました。果たして嘘なのか事実なのか・・・」

文「おっと、また独り言が・・・最近独り言が増えて困りますね。職業柄。」

文「まっ、ただの都市伝説ですし、警察も取り合ってないでしょうから、簡単に旧初台駅にいけるはずです。」

文「持ち物は、護身用のスタンガンと・・・あと必要用具に取材用具一式でいいでしょう。」


そうして、木目 文は新宿駅に向かった━━━━


              ━━━━同時刻、インスマス探偵事務所にて━━━━    ※インスマス字探すの面倒になった


新速 やる夫「あぁ~今日もだるいお」

彼はインスマs・・・にいそく やるお。インスマス生まれ、インスマス育ちの由緒正しきインスマス似・・・
と自分では豪語してるらしい。どこ出身なのかは誰も知らないというか知る余地がない。
大学卒業後、何故かマーシャルアーツを取得。警察官になった。
今は警察をやめ、仲間内の探偵事務所に就職。なかなか活躍しているらしい。※以降やる夫

そんなインスマス探偵事務所に依頼の予約が入っていた。
そしてそろそろ依頼人の女性がくる時刻だ。


やる夫「お、そろそろ時間だお」


       ピンポーン

インターホンがなる。

やる夫「あ、来たお。」

女性「こんにち・・・きゃあ!!」

依頼人の女性はいきなり悲鳴を挙げて後ずさりした。
・・・無理もないだろう。実力はあるが、顔が怖いのd怖いというかキモいのだ。

やる夫「ちょ・・・なんだお!?いきなりどうしたお!?」

~5分後~

やっと落ち着いた依頼人が無礼を詫びながら、名刺を渡してきた。

やる夫「山﨑 優子さん?」

優子「はい。アーカム・アドヴァイザーという雑誌社の記者です。」

やる夫「ほうほう・・・その雑誌社とはなんだか仲良くやっていけそうだお。」

優子「すみません・・・急に声を上げたりして・・・」

やる夫「いえいえ、気にしないでください。こういうの慣れてますお。
    早速ですが依頼の内容をお聞きしてもよろしいですか?」

優子「え、ええ。依頼内容なんですが、失踪した同僚を探して欲しいんです。
   ここ一週間自宅にも会社にも来てないので・・・携帯も通じません。」

やる夫「ふむふむ。それは大変ですお。同僚さんと最後に会ったのはいつですお?」

優子「最後に会ったのは会社で、同僚は取材に出かけるところでした。
   都市伝説の取材で旧初台駅に。」

優子「それで、都市伝説についてはご存知ですか?」

やる夫「いえ、知らないですお。」

優子「ご存知じゃありませんでしたか。えっとその都市伝説はですね、カクカクシカジカ」

やる夫「そ・・・そうですか。」

優子「それを取材に行った記者が帰ってこないんです!もしかしたら獣人間に食べられたかもしれません!
   それを調べてきてほしいんです!」

やる夫「(この人厨二病かお・・・)」

やる夫「とりあえず警察とかに通報はしたんですか?捜索願とか。」

優子「捜索願は一様出しましたけど、警察からの連絡はないですね。
   オカルトスポットで人が行方不明になったなんて言えませんし。」

やる夫「それじゃあわざわざ我々に依頼なんてしなくても、あなたかほかの同僚さんが
    見に行けばいいんじゃないですかお?」

優子「怖いじゃないですか!!!」

やる夫「(そんな理由かお・・・)」

優子「とにかく!あなただけが頼りなんです!このままでは遺族になんて説明していいか・・・
   もしかしたら生きてるかもしれません!お願いします!!」

やる夫「は、はぁ・・・分かりましたお。お引き受けしますお。
    旧初台駅を調べればいいんですかお?」

優子「そうです!あ、カメラ貸しますね!獣人間を見つけたら一枚撮ってきてください!」

やる夫「りょ・・・了解ですお。ところで、同僚さんのお名前と、できれば写真なんかありますかお?」

優子「あ、はい。これです!」

そう言って、依頼人は名前入りの写真をみせた。
富竹 ジロウ。通称時報
そしてカクカクシカジカで依頼人は帰った。

やる夫「ま、依頼料をもらった以上はやらなきゃいけないお。」


そういいつつやる夫は防刃ベスト、必要用具、カメラを手に新宿駅へ向かった━━━━



第一章end

始動

始動



 ━━━━2011年2月12日午前11時 新宿駅前━━━━


真冬の刺すような冷気が吹き抜ける2月。
新宿駅は今日も人々がごった返している。

霊夢「うー寒いわね!」

魔理沙「本当だな・・・いくら特命課っていっても暖房は効いてるから
    余計寒いぜ・・・」

霊夢「早くこんな仕事終わらせて帰りましょうよ・・・」

霊夢「・・・あれ?あそこにいるのって・・・」

魔理沙「ん?どうした姉貴」

霊夢「あの~もしかして木目ちゃん?」

文「おお!誰かと思えば霊夢さんじゃありませんか!
  奇遇ですね~。高校の同窓会以来でしょうか?」

霊夢「そうね~もうそんな立つわね~」

霊夢「ところで文ちゃんこんなところで何してるの?
   もしかしてお仕事?記者やってるって言ったっけ。」

文「そうなんです!人々に『情報』という名の恵みを与える神聖な職業!
  伝説の凄腕美人記者、木目 文とは私のことですよ!」

霊夢「さっすが文ちゃん!かっこいい~」

魔理沙「ケッ、どうせ歪んだ情報だろうに」

文「人の為と書いて偽りと読むのですよ!!」

魔理沙「ところで姉貴、こいつ誰?」

文「あややや。誰かと思えば霊夢ちゃんの妹さんではないですか。
  あなたのお姉さんの親友にして校内アイドルの座を奪い合ったライバル、
  木目 文の名を忘れたのですか?」

魔理沙「あぁ~あんたか。噂位は聞いてたぜ。
    何人もの男釣って貢がせてたんだろ?」

文「あややや。変な噂も経っていたのですね。まあ事実ですが。
  しかし!たった数人釣って喜んでいたのは昔のこと!
  今や何千人もの人を釣っているのですよ!ペンで!」

魔理沙「それって誇っていいのか?」

文「悪徳もまた才能ですよ!」

魔理沙「はぁ・・・とんだ悪徳記者だな・・・ん?あれって・・・
    あ!おい姉貴!あれ見ろよあれ!」

霊夢「え?どうしたの?」

魔理沙「あそこだよほら!さかなクンさんがいるぞ!」

やる夫「お前さっきから何だお?人のこと指さして。」

霊夢「お・・・お久しぶりですさかな・・・じゃなくて新速さん」

やる夫「あー・・・誰だっけお前ら?そのあだ名知ってるってことは
    後輩の警官かお?」

魔理沙「なんだ、忘れちゃったのかさかなクンさん!
    平成のダーティーハリーの柚子 魔理沙だよ!」

霊夢「あんたいきなり何言ってんの!すいません。あとでしつけておきます」

文「お知り合いですか?にしてもこのリアルな仮装すごいですね。
  半魚人のコスプレですか?」

やる夫「さかなクンだの半魚人だの、お前ら人のコンプレックスをつらつらと・・・」

霊夢「ところで二人共何やってたの?私は仕事で初台駅に行くのだけれど。」

文「霊夢さんも旧初台駅に向かうのですか!実は私もそうなんですよ!」

やる夫「実は俺もだお。世の中には不思議なこともあるもんだお」

文「霊夢さん、どうせなら一緒に行きません?私も警官ってことにすれば
  すんなり行けそうですし。」

霊夢「え?」

文「いいではありませんか!嘘をつくのはタダですよ!
  調査という点では警察のあなたたちとは変わりはありません!
  そこのコスプレさんもそうしましょう!!」

やる夫「これコスプレじゃないんだけど」

魔理沙「まーいいんじゃないか?一緒に行ってやろうぜ姉貴。
    目的は一緒なんだから、邪魔にならないなら断る理由もないだろ。」

霊夢「大丈夫かしらそれで・・・」

文「そうと決まれば駅の構内に行きましょう!」

         ━━━━新宿駅構内━━━━

魔理沙「ちょっとそこの駅員さん。警察だけど。」

駅員A「あ、警察の方ですか!話は聞いていますよ!」

そういって駅員は霊夢らを職員の休憩所らしきところに通し、
これから通報した駅員を呼んでくるといって出て行った。

文「霊夢さん霊夢さん。」

霊夢「ん?なに?」

文「私たちは私服警官ってことで口裏合わせてくださいね!」

霊夢「それバレないかしら・・・」

文「大丈夫ですよー。それに大した嘘じゃありませんって~
  調査にきたのは本当ですし、警官じゃないだけですよ」

魔理沙「それ結構大した嘘だろ。」

程なくして駅員がひとり部屋に入ってきた。

駅員B「どうもすみません。わざわざ来てもらって。」

霊夢「あなたですか?旧初台駅で血痕を見たというのは」

駅員B「ええ、そうです。ところで脇のお2人は?失礼ですが
   警察には見えないんですが・・・」

文&やる夫「私服警官です。」

駅員B「そ、そうですか。失礼しました。
   じゃあぼくが目撃したものについてお話します。」

駅員B「えーっとみなさん旧初台駅はご存知ですよね?今は資材置き場になっているのですが、
   そこへ少し用があって1人で向かったんです。」

駅員B「そして駅についたんですけど、どうも様子がおかしいんです。
   あたりになんか変な匂いが漂ってるんです。それも複数混ざった匂いで。」

駅員B「たまにホームレスの人たちがたむろしてるのでそのせいかと思いましたが、
   その日は誰もいないようでしたし、体臭 食べ物の匂いとは明らかに違いました。」

駅員B「ともかく用を済ませようとホームを歩いてたんですが、円筒形っぽい硬いものを踏みつけて
   転んでしまって。」

駅員B「それで仰向けに倒れた時にべちゃって音がしたんです。しかも手にヌルヌルしたものが触れて。
   その瞬間、あたりから鉄臭い匂いが立ち込めているのに気づいて・・・」

駅員B「それで僕パニクっちゃって、用事済ませるのも忘れて新宿駅にダッシュですよ!
   汗だく血まみれの顔面蒼白の僕を見てみんな悲鳴あげてました。」

駅員B「その後警察に通報・・・そういうわけです。」

魔理沙「なるほど・・・では弁護人、尋問を。」

霊夢「誰が弁護人よ!!」

文「まあとりあえずいくつか質問を。よろしいですか?」

駅員B「あ、はい。どうぞ」

文「先ほど『複数混ざった匂い』と言いましたが、
  それがどんな匂いか思い出せますか?」

駅員B「なんとも形容し難い匂いでしたからね。
   3種類くらい混ざっていた匂いだった気がします。」

文「3種類くらいですか・・・一つでもいいので思い出せませんか?」

駅員B「う~ん・・・あ!思い出しました!獣臭い匂いがしました!」

文「(獣臭い・・・いやまさかそんなことはありえないはず・・・)」

霊夢「文ちゃんどうかしたの?」

文「いえいえ何でも無いですよ。」

魔理沙「まだ気になる点があるぜ。あんた何かで転んだって言ったよな?
    具体的になんだったか覚えてるか?」

駅員B「それを調べるまもなくパニクっちゃったんで・・・
   すみませんがわからないです。」

やる夫「ところで、数日前にこんな顔した記者さん来ませんでした?」


やる夫は富竹の写真を出す。


駅員B「ああ、この人ですか。ええ、来ましたよ。旧初台駅の取材に行きましたね。
   戻ってきたのは見てませんが。」

やる夫「そうですかお・・・(もしかしたら富竹さんの身になにか・・・?)」

文「ところで駅員さん。獣人間の噂、聞いたことありますか?
  地下鉄にいるという噂なんですが。」

駅員B「あ、け、獣人間ですか・・・?それはーええと・・・」

文「なんですか?ご存知ないのですか?」

駅員B「知らないってわけじゃないんですが・・・ちょっと・・・」

文「ちょっと、なんですか?(明らかに動揺している・・・)」

文「・・・駅員さん。なにか隠してますね?」

駅員B「う・・・そ、そんなことないですよ。」

文「(私の色気でも使ってみましょうかね・・・)」

文「駅員さん。そこをなんとか・・・隠し事は嫌いですよ?私。」


色気づいた声で駅員尋ねる。すると駅員はやらたデレデレしながら答える


駅員B「し、仕方ないですね!これは秘密ですよ?
   変な噂流されそうだからって口止めされてるんですから!」

駅員B「電車のホームとかで自殺とかよくあるじゃないですか。 
   いわいる人身事故ってやつですよ。
   その死体は誰かが回収しないといけないですよね。」

駅員B「でも、我々が回収する前に遺体を回収してしまう何者かがいるんだそうです。
   どこからともなくやってきて回収してしまうとか、その場で食べてしまうとか・・・」

駅員B「調査してくれるのはこちらからしてありがたいのですが、
   くれぐれも気をつけてくださいね?何があっても知りませんよ?通報そしたのは僕ですけど」

魔理沙「大丈夫さ。何かあったらぶっ潰してやるよ。」

霊夢「やめときなさいよ。今度ばかりは左遷じゃ済まないわよ?」

魔理沙「ま、獣人間なんてただの都市伝説だしな。」

霊夢「まあとりあえず行ってみましょうか。」

                   ━━━━同日、12時頃旧初台駅へ向かう通路━━━━

旧初台駅に向かうための通路、旧初台駅には封鎖されているため、
通路にも明かりは一切ない。そのため、懐中電灯を貸してもらった。


霊夢「暗いし狭いわね・・・」

文「そうですね~これは横に並んでいくのは無理そうです。」

魔理沙「じゃあ縦に並んでいくことになるか。」

やる夫「じゃあ並ぶ順番はどうするお?」

魔理沙「もちろん私が前だ。面白そうだし、変な奴が来たら撃ちまくってやるぜ。」

やる夫「いや、女を前に活かせるわけには行かないお。ここは俺が」

魔理沙「お前強いのか?顔だけごっついだけで弱いとかなったらシャレにならないぜ?」

やる夫「舐めてもらっちゃ困るお。これでもマーシャルアーツを習得してる身だお。」

魔理沙「誰があんたなんか舐めるか。」

やる夫「そう言う意味じゃないお」

魔理沙「じゃあいいぜ。しっかりレディーを守ってくれよ?」

やる夫「任せとけお(もはやタメかお)」

霊夢「じゃあ私たちはどうする?」

文「私は3番目に行かせてもらいますよ。」

霊夢「あら、いいの?文ちゃん。」

文「記者たるもの多少の危険をともわなければ、いい写真は撮れませんよ」

霊夢「文ちゃん・・・」

霊夢「じゃあありがたく最後尾につかせてもらうわ」

魔理沙「じゃあ、やる夫、私、文、霊夢の順番でいいか?」

3人「いい(わ)(ですよ)(お)」

駅のホームから線路に降り、側溝を通って
トンネルの向こうへ向かっていく4人。
徐々に駅の喧騒は遠ざかり、時々通る電車の音しか聞こえなくなった。
線路には光がないため、光源は手元の懐中電灯をヘッドライトだけである
周囲を見渡しても何も見えない。

魔理沙「にしても暗いなぁ~」

文「結構進んだからでしょうか?目が徐々に慣れてきました。」

やる夫「つってもぼやけてるお。」

霊夢「なんか・・・外とは違う寒気を感じるわ・・・」

魔理沙「冗談はよしてくれ。流石に怖い」

霊夢「まさかあんたの口から怖いって単語が聞けるとはね」

魔理沙「おまえなぁ・・・」

魔理沙「あー寒いなー・・・ん?」

霊夢「何・・・さっきのアレ・・・」

魔理沙「姉貴にも見えたのか?」

霊夢「えぇ・・・」

文「どうしました?お二人共」

やる夫「財布でも落としたかお?」

霊夢「いえ・・・さっき向こうの方に赤く光ってる・・・眼光?
   みたいなのが見えて・・・気のせいだとは思うけど」

魔理沙「そいつはどうかな。私も見たぜ。」

二人はその光景を見て、状況が状況のため
多少の嫌悪感を覚える。

魔理沙「こりゃ・・・用心したほうがいいかもな(ガチャッ」

そういって魔理沙は銃を抜く

魔理沙「姉貴、なんだか知らんが嫌な予感がするぜ。
    一応撃てるようにしとけよ」

霊夢「あんたみたいなトリガーハッピーと一緒にしないで欲しいわ」

魔理沙「姉貴も見ただろ?なにか居るぜ。もしも獣人間が存在するなら
    市民の平和を守るためにしゃさっつするのも義務だろ?」

霊夢「バカ言わないでよ。どうせ誰かのいたずらだわ。
   とっちめて連行で十分よ」

文「これはいい記事が書けそうですね!オカルト記事のつもりでしたが
  警察密着24時みたいなドキュメンタリーも面白いかもしれません!」

やる夫「こんな時でもあんたらは能天気だな。羨ましいお」

それからまたしばらく歩き続け、ようやく懐中電灯がほの暗い
明かりが旧初台駅を映し出した。

駅のホームはガランとしており、長年の埃が溜まっている。
水飲み場は既に断水、地上への階段は封鎖されている。
駅看板も外されていた。

人の気配はしないが、周りには獣臭いような匂いが立ち込めている
その匂いは、すぐ近くから漂っているような気がする

文「この匂い・・・噂通りですね。やはりいるんでしょうか・・・?」

やる夫「それはまだ怪しいお。というか存在してるかどうかも・・・」

文「もし銃撃戦とかになったらよろしくお願いしますね」

やる夫「あんたは何もしないのかお?」

文「まさか!そうなったら証拠写真は撮っておきますよ。
  荒事はお任せします」

霊夢「とりあえず周辺調査しましょう。血痕とかも見つかるかも」

血痕はすぐに発見できた。完全に乾いているが、結構大きい。
誰の血かはともかく結構な出血量だ。

霊夢「こりゃひどいわね・・・」

魔理沙「姉貴、これ人間だったらどうなる?」

霊夢「多分致死量でしょうね。いろんな事件担当したりしたけど、
   こんな量人間から出たら確実にお陀仏よ。」

文「うへぇ・・・」

やる夫「血液調べるって言っても乾いてるお」

文「証拠写真として撮っておきますか。」

霊夢「文ちゃん血平気なの?」

文「昔、戦場を駆け巡ったりしましたからね。一番ひどかったのは
  目の前で取材側の軍兵士の頭が吹っ飛ばされたことです。」

魔理沙「よく生きて帰れたな。」

文「記者はしぶといものでしてね。」

魔理沙「う~ん、凶器とかは落ちてないか?」

やる夫「暗いからよく見えんお」

その時文の足元でカランという音がした

文「・・・ん?なんですかねこれ」

霊夢「何かしらこれ。金属でできた・・・円筒形?かしら」

魔理沙「あ、それ薬莢じゃないか?」

霊夢「!?」

文「やっきょう?なんですかそれ」

霊夢「拳銃とかを撃った時に出るやつなんだけど・・・なんでここに?」

やる夫「そんなもん誰かが発泡したからに決まってるお」

魔理沙「ヤーさんでも抗争してるのか?ホームレス同士で銃撃戦はしないだろうに」

霊夢「もっとよく調べてみましょう」

文「そうですね・・・あら?」

やる夫「どうしたお?」

文「これは足跡?ですかね」

文「とりあえず写真撮っときますね」

足跡は二種類。裸足を靴によるものだった


裸足の方は、人間の足の形に似ているものの、妙に湾曲というか
足の形がおかしかった。
数人分あるようだが足並みが揃っておらず、散り散りとなっている。

靴の方は難い(かたい)ブーツのような跡だ。
こちらも数人分あるが、足並みが揃っている。
規則だって歩いている感じがする。

やる夫「これ・・・軍隊の足跡かお?」

文「自衛隊って地下鉄パトロールしますっけ」

やる夫「そんなの聞いたことねぇお」

霊夢「足跡ってこれね。誰のかしら・・・」

魔理沙「裸足の足跡が気になるな・・・・」

やる夫「見るからにしてこの足跡・・・」

4人「ブーツのやつらが裸足のやつを、追いかけていた・・・?」

やる夫「見事に意見一致だお」

霊夢「それしか考えられないでしょうね。」

魔理沙「獣の匂い、人間に似ているが何か違う足跡&ブーツ」

文「それに薬莢、血痕、辺り一帯を駆け回った跡、
  死体が勝手に回収されていたり、富竹ジロウの失踪・・・」

魔理沙「こりゃいよいよきな臭くなって来たな。おかしな点が多すぎるぜ」

やる夫「まさか本当に自衛隊かお?獣人間の抹殺とか?」

霊夢「まさか。警察が動いていないのに自衛隊が動くなんて」

文「国家秘密クラスってわけですかね?そうなると」

やる夫「可能性的には一番それが高いお」

魔理沙「そういえば薬莢の口径わかる奴いるか?」

やる夫「体術に住は無縁だからわからんお」

霊夢「わたしも銃には詳しくないわ」

文「ちょっとそれ見せてください」

魔理沙「あぁ。ほらよ」

文「・・・・・・・」

魔理沙「なんかわかったか?」

文「これは・・・記憶だ正しければ5.56mmNATO弾の薬莢ですね。
  アサルトライフルの薬莢です。二~三度拝見しました。
  まあ薬莢とは知らなかったんですがね」

魔理沙「ヤクザにしちゃ重装備だな。自衛隊か在日米軍あたりか?」

文「在日米軍ですか。デルタグリーンでもいるんですかね?」

やる夫「でもやっぱり在日米軍とかがいるとは考えにくいお」

やる夫「味方だとしても嫌な予感しかしないお」

4人が周辺をウロチョロしていると、
トンネルの向こうから音が聞こえてくる。

ダダダダダッ!!ダダダダダッ!!

4人「ッ!!」

さらに奇妙な声の悲鳴が聞こえた気がした

魔理沙「お・・・おいおい冗談だろ?」

文「完璧にマシンガンかアサルトライフルの音でしたよ・・・」

霊夢「ちょっとどうすんのよ・・・逃げたほうが良くない?」

やる夫「いや、待つお。もしかしたら味方かもしれないお」

魔理沙「じゃあここでのんきに突っ立ってろと?冗談じゃないぜ。」

文「そうですよ!もしも敵に間違えられたらどうするんですか!」

霊夢「とりあえず静かに!!」

霊夢「いったん隠れましょう!!」

魔理沙「それが得策だな」

文「もし軍隊だったら攻撃仕掛けようとか考えないでくださいよ?」

魔理沙「それはもしもの手段さ。」

4人は適当な物陰に隠れた。が、霊夢はどう見ても頭がチラチラ見えている
本人は気づいていない。

やる夫「懐中電灯も消しておいたほうがいいお」

そうして4人が懐中電灯の明りを消したため、周囲に光源は一切ない。
漆黒の闇の中、遠くから銃声が響いているだけだ。

しかもその銃声が少しずつ近づいてきている気がする。
そしてこちらに向けて来るように足音もする。

その足音は物陰から覗いた霊夢の頭を見つけたのか、
一目散に霊夢の方に駆け寄ってきた

霊夢「ひっ・・・」

第二章end

クトゥルフTRPG

だいたいこんな感じでまとめていこうと思います。感想、問題があったらスカイプ、Twitterなどで

スカイプ:sanukiex
Twitter:@sanukiex

クトゥルフTRPG

クトゥルフTRPGの動画を小説にしたものである

  • 小説
  • 短編
  • 冒険
  • ホラー
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-24

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 物語の始まり
  2. 始動