ぱらぱら雨

ぱらぱら雨

ぱらぱらと降りし恵雨(けいう)の草葉かげ、
(みぎり)の血、微笑(ほほえみ)たずさえ決行す。
染残しし血は戦慄(おのの)くに限られ
日さえぎる小麦は揺らぐ……ひたすらに……

憚らぬ狼は色赤き魔とともに
荒れし画布に()を落とし
荒れし野原で()を上げる。

名は残る……名は残る……
呼ばれはせずとも世に響く。

ぱらぱらと降りし恵雨(けいう)の草葉かげ、
(みぎり)の血、悔恨(くやみ)たずさえ啼泣(ていきゅう)す。
染残しし血は忌嫌(きら)うに限られ
日さえぎる小麦は揺らぐ……ひたすらに……

ぱらぱら雨

ぱらぱら雨

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-09-12

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