終束
自由を求めて人々は
空飛ぶ機械を作ったけれど
戦争求めて人々は
それらで爆弾落としたの
平和を求めた人々は
兵器の廃絶訴えて
それでも個人の安全求めて
みんなが武器を隠し持つ
道端で肩が触れただけで事件が起こった
夕焼け、駅前のロータリーは真っ赤に染まって
フラッシュ瞬いた
世界は一触即発で
些細なきっかけが自滅の一歩
何もできない猿の方がまだよかったかもな
ミサイルが飛び交う週末
畳に雑魚寝したまま眺める農夫
ニュースキャスターが終わりを告げる
報道規制された終わりを
歯抜けの少年が信じていた終わりを。
終束