「おはよう」の一行は
「おはよう」の一行は
命を語ったことばだった 生きているのだと
この街の雨音
いま鼓動しているおまえを教えてくれる空
運勢は ずっと続く
続いていく生の証
一日が
いとしい
今日の雨降り
明日へ辿る虹ならば 雨一粒にも願う
届けられる毎日 尊い贈り物
優しさに身を預けよう
聴こえない言葉を声にする
きっと息を伝えるだろう アンナへ
「食べ物の写真、いつも、ありがとね。きょうは、いつもよりとても会いたい。電話、出てくれなかったから」
「おはよう」の一行は
死が近づいた頃に書いたと思う。
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