タイムスリップなんて困っちゃうよ
桜蘭学園に通う内藤美月が、タイムスリップをしながら事件を解決!?
成長したり?しなかったり?していくお話です。
タイムスリップなんて困っちゃうよ
「えーーーーーーーー」
と、静かな公園に叫び声が響き渡った。声の持ち主は、内藤美月。私立桜蘭学園の中学一年生だ。いま私内藤美月の目の前には、不思議な雰囲気を感じるおじいさんがいる。私がこのおじいさんと会うのは二回目だが、前回会ったのは、十年も前だった。しかし、私はおじいさんに十年前の重大な秘密いま明かされた。わたしは、三歳だったがしっかりとあの時のことを覚えている。なぜって?わたしは、タイムスリップ(タイムトラベル)ができるから。そして、タイムスリップのカギを握っているのはこのおじいさんだ。十年前。私は、まだ三才で双子の妹の美咲と母と一緒に近くの公園に来ていた。そこには、今と同じようにおじいさんもいた。砂遊びをしていた私たちは、楽しく遊んでいた。母と美咲は、バケツに水を汲みに水道へ行ってしまった。残された私のもとにおじいさんがやって来て虹色の飴をくれた。まだ、字を読めなかった私は知らないが、その飴の袋には、「タイムトラベルキャンディー」と書かれていた。その飴をなめてみると体中にしみこんでいきそうなおいしさだった。しばらくすると、母と美咲が帰ってきた。私の口が動いているのを見た母に何を食べているの?と聞かれた私は、かなり小さくなっていた飴を慌てて飲み込んだ。そして、何にも食べてないよ!と言い遊び始めた。そのころから私は、不思議な世界に入ったな~と感じることが増えていた。それがタイムスリップの始まりだったのだ。そのことについては私の家族(父、母、美咲)と父の兄弟の家族(叔父,叔母、佳菜、私と同い年の双子の姉妹梨菜と未菜)だけが知っていることだった。そして、十年たった今思い通りにタイムスリップができるようになっていた。そして…今日話された秘密とは、私に過去や未来で起きる事件を解決して現在の地球を守ってほしいといわれた。そして、私の答えは、
「やらしてください。」
だった、そして本当のお話はここからだった。
次の日曜日。私は、おじいさんに呼びだされて公園に行った。そこには、おじいさんの姿はなく、メモが残されていた。そこには、1582年の本能寺の変が起きる前の織田信長のところへ行き本能寺にお茶会に行くように勧めてきなさい。そうしないと歴史が変わる。と、書かれていた。私は、織田さんのことは好きだったが歴史が変わってしまっても困るので1582年に向かうことにした。1582年に着くとそこには、おじいさんがいた。すると、女の人たちに私は連れていかれた。するととてもきれいな着物を着せてもらった。そこにまた、おじいさんがやって来て
「織田信長のところへ向かうように念じるのだ。そうすれば織田信長のところへ行けるはずだから。」
と、いわれた。そこで、私は思いっきり念じた。すると、驚いたことに、目の前には織田信長がいた。とても私はびっくりしたが、織田信長に挨拶をした。すると織田信長は、家臣と思われる人物に何かを命令した。すると
信長は、私に
「キリスト教を広めに来た者か?」
と聞いた。織田信長は、キリスト教を好んで
いたと学校習ったから
「はい。そうです。」
と、答えた。一瞬英語で答えたほうが良かったかな?と思ったけど織田信長は、
「こっちに来なさい。」
と、言って先を歩き始めた。慌ててついていくとテレビで見るようなお部屋に案内された。すると、織田信長は私に
「あなたに聞きたいのだが、今度本能寺のお茶会に誘われているのだが行くべきだろうか
?」
と、聞かれた。私は、これはチャンスだと思い急いで、
「行くべきだと思います。」
と言った。織田信長に何か言われるかと思ったが、
「そうか。なら、行こう。」
と、言ってさらに
「キリスト教を自由に広めていいぞ。」
と言い、家臣に私を外まで送らせるように言って去って行った。家臣と別れると私は、元の世界に帰って行った。
元の世界に帰ると不思議なことに着物は、消えもと来ていた服を着ていた。私は、もうくたくただった。そして声に出していった。
「タイムスリップなんて困っちゃうよ」
次の日、私は桜蘭学園に着くとすぐに友達であり従姉妹の梨菜に昨日の出来事をすべて話した。そして最後に
「美咲や未菜それに、佳菜ちゃんとかにはいってないから秘密にね。」
といった。が、じつは梨菜以外にも聞いている人がいた…が、誰も気が付いていない。その日の放課後。美咲と未菜に呼びだされた美
月と梨菜は、例の公園に出かけた。そこで待っていたのは、美咲と未菜それにおじいさんがいた。気まずい空気が流れるが、それを破るようにおじいさんが切り出した。
「一人じゃ危ない事もあるかもしれないから四人で協力して事件を解決してほしいのじゃ。」
と、言われた。そして、四人の答えを聞かずに次の言葉をつづけた。
「今すぐ、2050年に行ってくれ。何を解決するのかは、行けば分かるぞ。」
黙っていた、美月たちはやっと口を開いた。
「でも、美月だけだよ。タイムスリップできるのは。」
すると、おじいさんは
「あーー。そのことなら大丈夫だよ。四人で手をつなげば、一緒にタイムスリップできるから。」
「なら、安心だね!」
「よし。じゃあ行こう。」
と、未菜と美月。さらに、美月が
「じゃあ、レッツゴーー!」
四人で手をつないでタイムスリップした。2050年に着くと…
「お年寄りしかいない。」
と、美咲。すると、梨菜も
「少子高齢化かな?」
「でも…ここまで若者がいなくなるのかな。本当だったら、日本人がいなくなるよ。」
と、美月。
「「「うーーーん」」」
と、美咲、美月、梨菜が考え込んだ。一人、静かにしていた未菜が
「そこにいた、おばあさんに聞いたんだけど…一週間くらい前に六五歳以下の人が東京ドームに消えたっきり帰ってこないんだって。」
「なんで、居場所が分かっているのに残っている人たちは、助けに行かないの?」
「日本の人口が何人かわからないけど、六歳以下の人なんてたくさんいるでしょ?なのに
全員連れていけるなんてすごすぎでしょ。どうやってやったの?」
「っていうか、そんなことしても誰の特にもならなくない?」
と、残りの三人が口々に聞く。それに負けじと、未菜が
「教えてくれたおばあちゃんを連れてくるからそこで待っていて。」
と、言うと駆け出して行った。
その数秒後、子供がここにいたら怪しまれるのでは?と美月は思い未菜を呼び止めようと思ったが、もう時すでに遅し。他の二人も気が付いたらしく、慌て始めた。しばらく3人は、顔を見合わせていたが、梨菜が
「ここを動きたいけど動いたら、未菜と会えなくなるよね?」
といって、美咲と美月のほうを見た。そして美咲と美月は、静かにこっくりとうなずいた。
しばらくすると、3人のもとに未菜が息をハアハア言わせながら走ってきた。
すると未菜が、手を振って大声で
「おーーい、みんなー。おばあさん連れてきたよ。」
と、言うと他の3人は、他の人に目立ってしまうと思い口々に
「シーーー。そんな大きな声出さないで。」
「しゃべってないで、早くおばあさんをこっちに連れてきて。」
「遅いよー。私たちは、ドキドキしながら待っていたんだよ。」
と、慌てながら言うと、未菜は走って待っている3人のほうに向かってきた。そして、しばらくすると、息を切らせた、おばあさんがやってきた。そして、にこりと笑って、
「こんにちは」
と、言った。梨菜は、
「こんにちは」
と、あいさつし返したが、美月と美咲はお互いに顔を合わせて、目をぱちぱちとしてなぜか驚いたような表情をしている。そして二人は、大きくうなずき口を合わせて、
「この人、うちのおばあちゃんにものすごく似ているー」
と、言った。すると、梨菜が
「おばあちゃんって美月たちのお母さんのお母さん?」
と、言うと美咲は、こくりとうなずいた。梨菜が、小声でこう続けた。
「美咲たちのおばあちゃんて本当の世界で何歳?」
「70歳くらいだったかな?」
「なら、この世界だったら100歳くらいでしょ。このおばあさんが、美月たちのおばあちゃんていうことは、私はありえないと思うな。」
「私もそう思う。」
と、梨菜と美咲は二人きりの世界に入ってしまっていた。そして未菜と美月は、なぜか笑いあっていた。なぜかというと。
その少し前。未菜に美月が
「ねぇ、未菜。あのおばあさんの招待知っているでしょ。知っているなら、お願いだから教えてよ。」
「仕方ないなぁー。梨菜と美咲が、どんな反応するか面白そうだから梨菜と未菜には秘密にしてね。」
「うん。絶対秘密にするから早く、お・し・え・て。」
すると、未菜は小声で
「じ・つ・は、あのおばあさん、美月と美咲の未来のお母さんなんだって。」
それを聞くと、美月は大声で…
タイムスリップなんて困っちゃうよ
藤咲葵意初めての作品は、どうでしたか?
面白いと思った人は、続きを発表しだい読んでみててください。