神様だった

あなたを呼ぶ
あなたには聞こえない周波数で

声は空気に溶けていく
あなたの背中は
いつも通り大きく
いつも通り揺るがない

だからわたしは
絶望と信仰を
その背中にぶつけることができる

あなたを呼ぶ
愛してるってつぶやいたり
涙を流してみたり

全部あなたに届かない

あなたはやっぱり神様だった

ずっとずっと探していた
わたしの世界の神様だった

わたしの貧弱な絶望も
わたしの脆弱な信仰も

あなたは全部許してくれる

あなたは揺るがない
あなたの世界は続いていく

わたしはここで尽きてしまうけど

あなたが続くのなら

わたしは
救われる

無関心なあなただけが
わたしを救ってくれる

神様だった

神様だった

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-08-22

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