全てが嫌になったら

何もかも考えたくなくなって
何かを壊して傷つけたくなった時
何も考えなくていい
力を抜いてその場に倒れていい
明日を見つめなくていい
そのままずっと目を閉じればいい

空の色が青から赤になった頃に
君は時間を失った代償に
自由を受け取るだろう
世界に潜む条理を知るだろう

全てが嫌になって
全てを捨てて生まれ変わりたい時
恐れることは無い
周りを気にせず1人でいい
彼方を見つめていればいい
そのままずっと目を開けばいい

髪の色が黒から白になった頃に
君は自分を見失った代償に
大切な物を見つけるだろう
天から聖なる光が射すだろう

何もかも信じられなくなって
何かを騙していた人を許せない時
何も信じなくていい
暗い部屋の片隅に居ればいい
差し伸べてくる手を選べばいい
そのままじっと目を利かせていればいい

季節が春から夏になった頃に
君は日常を壊した代償に
そこに花を咲かせるだろう
それは人々を魅了するたろう

全てが嫌になって
全てを捨てて生まれ変わりたい時
後は野となれ山となれ
群衆に後ろ指を指されても
いつか見返してやるという気持ちで
そのままじっと目を向けていればいい

窓の色が白から黒になった時
君は現実を逃避した代償に
様々な夢を見れるだろう
安らかに息を引き取るだろう

全てが嫌になったら

全てが嫌になったら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-08-17

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