お兄ちゃんの事なんか好きじゃない
【桐弥:俺の妹は可愛いよ?】
「___っと、送信っ!」
あたし、鏡 紗良(かがみ さら)
今、掲示板にはまってる。
なりきってるのはお兄ちゃん。
今みたいに『お兄ちゃんになりきって紗良が好きって設定』で書き込む。
やっぱりお兄ちゃんには悪いなって思う。
でも、あたしが好きになっても対等にはなれない。
これが精一杯の抵抗だった。
【桐弥:ワガママだけど可愛い妹だよ?】
【桐弥:たった一人の大切な妹だしなっ!】
「っ..............」
やっぱり自分でもこんな事したって何の意味にもならない事くらい十分解ってる。
ただどうしようもない嫌悪感が積もる。
桐「紗良ー?入るぞ?」
ガチャ...
紗「あっ、兄貴!何勝手に入ってきてんの!?」
桐「あ、ごめんな、じゃあ出っから」
__バタン...
はぁ......また可愛くない言い方しちゃったー!!!
何でかな、もう.......
~次の日~
「紗良、ちょっと大事な話があるの」
ママ、急にどうしたんだろ?
「実は_____」
お兄ちゃんの事なんか好きじゃない