最期の絵
心が尊厳死を求めて彷徨って、頭が安楽死を求めて計算する。
子供の頃は心と頭はほぼ、一緒の絵を描いていた。
同じ色の空で満たされていた。
大人になると別物であるかのように振舞われる。
本当をつけるのは心と頭どっちなのかを悩んでいるのは心と頭どっちなんだろう。
答えを失くした答えに正しさを押し付けようとする。
出来上がった二枚の絵。
重ね合わせることのできないそれがいつもより、放つヒカリ。
けれど、どんなに双方で足掻いても答えは一つ。
そこには変えられない終わりがある。
私は精一杯心と頭で二枚の終わりを描く。
結局選ぶ最期は一枚だって神様は言う。平等に見える底に不平等がある訳を隠して。
最期ぐらい心をとっても良いかな、大人という代名詞さえ捨てて。
真っ直ぐに心の奥底に隠れて見つけた最期。
それは、自由に含まれる始まりのない終わり。
最期の絵