白い雲

・・・・・・

白い雲が流れていく、空は青い、あの子の瞳のように・・・・
あんなに焦がれた夏なのに、なぜかさみしく感じられる
昨日一人でやってきた
白い雲が流れていく・・・・

真夏の好きなあの人は今頃何をしているのだろう
真夏の好きなあの人は、今はさびしく墓の中
ひとりっきりで墓の中

白い雲が流れていく
僕の目の前で
白い雲が流れていく

今日の朝、僕はあの子のお墓に
カサブランカをささげてきた

冷たい墓の中の彼女は
いつも一人で泣いていた

そうして僕はまた一人、冬の夜道を歩いてく
一人っきりで歩いてく

白い雲

白い雲

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-08-04

Public Domain
自由に複製、改変・翻案、配布することが出来ます。

Public Domain