星屑
星屑が雨のように降る。傘なんてさすのは可笑しいって誰かは言う。
雨に合う傘を星に使いまわすことの汚れを表出させて。
おじいさんが使う杖をおばあさんが使うときの使いにくさにある憐れみさえ無くして、その行為全てを否定する。
星を想う気持ちなど無いのだと、星を見るひとが主張する。
自分の願いだけ三回唱えるひとのこころは星にはない。
星くずがまた、消える悲しみは誰にも聞こえない。
この世界から何かが消えると言うのに、
喋り疲れたひとの喉を潤す為ではなく、その無情なこころを流す為に土砂降りの雨が降った。
そこに傘は要らない。型にはまった傘なんて。
星屑