陶酔綱領 雨宮吾子 乾いた海の浮かび上がる夜 水の戯れの復古は堕落す 鶴翼を広げた花が狂い咲き ビルヂングに谺する断末魔 式日来たりて人々の汗は流れ 眼下に交錯する瞳の描く線 対岸に行き着かぬ男は 何処かへ消え行く 陶酔綱領