裏切る視線


決して相容れない


だけど一緒にいたい


決して相容れない


それでも一緒にいたい


決して相容れない


側にいたい


(孤独なのを誰かで満たしたって、焼け石に水)


何度傷つこうが

平気



愛のような行為

嫌な予感がした

やがて終わりが来た時に解る



だから、酷く荒廃したものが好きだと気がついた時、もう遅かったんだ



涙で作られた湖


そこにエンゲージリングを投げ捨てた


最早何の意味もなさない



あなたと一緒にいる時に感じた



生と共に死を感じる時が、一番自由を感じると


酷く疲弊していた

熱いシャワーを浴びて取れるような
容易い疲れではなかった


昨夜飲んだ水

明け方の雨が

点々と
涙となって彩られて


蒸発し、

一滴、一滴、上に登っていく


上へ

上へと、



そこは相容れるはずのない

あなたと出会った場所



捉えどころのない視線

もうわたしを見ることはない


それでも


あの人の血で作られた命の源

叫び


またいつか


淡々と降り注ぐ光と共に




あの殺伐とした空虚を想い起こそう

裏切る視線

読んでくださりありがとうございました。

裏切る視線

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-07-26

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