夜の越え方

明日を失くしてしまうんじゃないかと
不安におそわれることがあります

そんなときは隣のあなたを抱きしめて
自分に言い聞かせます

「今日」はここにあって
「明日」はその延長線だと

そうして時計の針が
12の盤をまたぐまで
息づかいだけを頼りに
じっと祈りを捧げます

夜の越え方

私はきっと手を離さない。

二人を乗せた月の舟が、もしも滝壺に落ちたって。
狭いベッドが、二人の棺桶になったって。

夜の越え方

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-07-18

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