あてな
暗い昼に それとなく
わたしの 背中に
蔦をまわし
手相を確認して
わたしのことを
わたしより 思慮する
影
告げられた ひび割れの
始発電車が
赤胴色の
溝に沿って
彫り刻まれた
線路を たたん たん と
進むのです
言葉を 信じたくない
あなた に
わたしの言葉を 添えるのは
それでも
あなた という
宛名は 温かいから
耳たぶに 感じた 吐息みたく
あてな
暗い昼に それとなく
わたしの 背中に
蔦をまわし
手相を確認して
わたしのことを
わたしより 思慮する
影
告げられた ひび割れの
始発電車が
赤胴色の
溝に沿って
彫り刻まれた
線路を たたん たん と
進むのです
言葉を 信じたくない
あなた に
わたしの言葉を 添えるのは
それでも
あなた という
宛名は 温かいから
耳たぶに 感じた 吐息みたく
あてな