だめっこ子役は人気ヒーローの夢を…夢じゃない!

 この作品は、「○○キュアはいるんだ」「○○レンジャーはいるんだ」など、テレビアニメとか特撮とかの憧れのヒーロー・ヒロインたちの実在を信じている子どもにはお見せしないことをお薦めします。でも本当はあの中には…というカラクリを知っている子にはもしかすると楽しいかもしれません。

 「リン君…大丈夫かなぁ、ボク…」
「心配するなよ。ユキになら出来るよ。あれだけ練習しただろ?」
「そうだけど…」

 ボクとリン君は、児童劇団に入っている。テレビドラマとかコマーシャルとかで活躍している子もいるけど、みんながそうなれるわけではない。競争が激しいのだ。
 そんな中でもボクは落ちこぼれで、一度も仕事をしたことがない。もともと引っ込み思案で友だちもいないし、どちらかといえばいじめられがち。運動も苦手。それを心配した両親はボクを劇団に入れることで克服させようとした。でもいくらレッスンしても運動ができるようにはならないし、積極的な気持ちにもならない。その上、大のあがり症だってことまで分かってしまった。人前に出ると緊張しちゃってぜんぜんダメ。
 年に一度、劇団員全員が出る発表会がある。日頃の努力の成果を見せようっていうものなんだけど、たった一個のセリフなのに、舞台に出て沢山のお客さんを見た途端それを忘れてしまった。足がガクガク震えて、でもどうすることもできなくて、とうとう泣きだしてしまった。その結果劇は中断。
 ボクは変われなかった。学校での弱虫な自分のまま。両親は荒療治ってやつのつもりだったみたいだけど、ムリなものはムリだった。

 そんなボクにある話がやってきた。ダンスレッスンの先生がボクにいきなり、
「ステージのお仕事があるんだけど、やってみない?」
と言われた。なんで? と思った。先生だってボクが発表会を台無しにしたことは知っているのに。あれ以来ボクは一度も舞台に上がっていないし、その資格もない。だから、
「ボクには、無理です…」
断った。うつむいて、小さい声で。あの時みんなに迷惑かけたボクが舞台に上がって良いわけがない。でも、
「大丈夫、あなたの顔は見えないから」
と言われ、どういうことなのか説明された。
「誰かに見られると演技出来ないなら、誰にも見られていないなら大丈夫じゃない?」
理屈はそうだと思う。でもそれでもやっぱり怖い。まだボクが迷っていると、先生はボクの目をしっかり見つめて言う。
「この役は、あなたにピッタリだと思うの。あなたじゃなきゃ出来ないとすら思う」
そこまで言われたら心も動く。でもそんなの信じられなかったから、先生の真剣なまなざしが怖いとすら思った。だが先生は頑としてボクを解放してくれない。だからボクは条件をつけた。
「…リン君も、一緒に出てくれるなら、やります」

 リン君は劇団でトップクラスの人気者。マネージャーさんもいる。だから周りの大人の人達がダメだと言うと思った。
 でも理由はそれだけではない。リン君はボクと同い年だけど、劇団に入ったのはボクよりずっと早いしお仕事も一杯しているので、先輩みたいなもの。なのにボクに対して威張らないし、よく遊んでくれる。劇団では上手い子ほど厳しいし、ボクにきついこという子もいるけど、リン君だけは違う。ボクが発表会で泣きだした時は、共演していた子達から責められた。いじめどころか言葉のリンチだって思った。でもそのときもリン君はかばってくれた。そのあとも劇団を辞めたいと何度も思ったし、リン君に何度もそう打ち明けたことがある。そのときはいつも、
「さみしいこと言うなよ。スポーツクラブとか習い事とかの代わりだと思ってやればいいじゃん。そういうつもりでやってる奴も多いし、理事長もそれでいいと言ってるんだぜ?」
 そんなことを言ってくれるリン君と一緒なら。そう思った。でもさすがにリン君もこのお仕事は嫌と言うかもしれない。いつも顔と名前を出して日本中で活躍しているリン君は、そういう仕事のほうがいいと思うんじゃないかな。それにそうやってリン君が断ることをボクは利用してこの仕事から逃げようとしている。そのことはリン君にとって不快だろう。でもだからこそ、正直に言わないといけないと思った。同じ日の帰りがけ、リン君に会った。勇気を出してこのことを話したら、
「気にすんなよ。俺がお前の立場でもそうすると思うぜ? 第一面白そうだし。それにユキが自分でやりたいと思ったんだろ? 付き合うよ」
と言ってくれた。ありがとう! とボクは叫んだ。

 「おはようございまーす!」
ボクたちの出演するステージがあるイベント会場へはボクとリン君の二人で来た。と言ってもリン君のマネージャーさんが入り口までは車で送ってくれたのだけど、そこからは二人で行った。実は今回はボランティアのキャストさんばかりだし、ボクたちもギャラはもらっていない。そんなところにマネージャー引き連れていくのは生意気だ、というリン君の考えのためだ。そういう奥ゆかしくて人の迷惑を気にするところも、ボクがリン君を好きなところだ。ちなみにこういうのを客演っていうんだよ。いつも出演している子たちが学校行事で出られないので、ボクたちが代役をやるというわけ。
 キャストの人たちと対面。ボクたち子役にはお姉さんが世話役として付く。実はダンスレッスンの先生の友だちの女の人で、今回の話もその縁で決まった。だからお姉さんも特技はダンスなんだとか。優しい感じの人だ。
 みんな優しそうな人たちだけど、リハーサルが始まると真剣になった。でもボクも子役の端くれなので、がんばった。もっともリハは上手くはないけどそこそこ出来る、いつも。一人でも練習いっぱいしてきたし、忙しい合間にリン君もいっぱい付き合ってくれた。問題は本番にちゃんと出来るか。

 緊張したままだったが、ステージは始まってしまった。司会のお姉さんが会場に向けて挨拶と説明を始める。しばらくすると、
「フヒヒヒヒ、この会場は我々が征服した!」
全身緑色のタイツに包まれた大人の男の人が出てきて、リーダーみたいな人がそう叫んだ、と言っても本人がしゃばっているわけではなくて、スピーカーから流れてきた音声に合わせて演技をしている。そこに、
「そうはさせない!」
と出てきた登場人物。赤い戦闘服に身を包み、顔にはフルフェイスのヘルメットのようなものをかぶっている。会場には熱くて勇ましいテーマ曲。
「我らがヒーロー~」
 そう。これはいわゆるヒーローショー。最近はやっている、ご当地ヒーローってやつ。それの中の一つで、ここのはかなり人気だし、気合いも入っている。ただテレビとかでやってるのと違って、予算があまり無いんだそうだ。そこで出演する人はみんなボランティア。赤い服の他にオレンジの服を着た女性もいるが、二人とも役者さんじゃなくてほかに仕事を持つアマチュアの人なんだそうだ。でもだからといって演技が劣るわけじゃない。見ていて引き込まれる感じ。
 戦闘員は五人。戦隊ヒーローと激しいアクションが始まった。でも大人ばかりの戦闘員の中に、一人だけちっちゃい戦闘員がいる。
 リン君だ。

 ここの特徴は、ステージに子どもを積極的に上がらせるところ。リン君は大人の戦闘員と同じで、緑色の全身タイツを着ている。もちろん顔は見えないし、悪役だからあんまりカッコ良くないデザインになってる。それでもさすがはリン君、すごい演技に迫力があるし悪役なのにカッコいい。
 もちろん、悪と戦う正義のヒーローでも子どもが大活躍する。大人のヒーロー、レッドがピンチになった時現れたのは、
「チビブルー!」
「チビグリーン!」
「チビイエロー!」
なんと、ボクたちと同じくらいの身長の子どもたち。ボランティアと言っていたけど、ボクなんかよりよっぽどすごい演技力と身のこなし。最初の子なんか側転とかしちゃってる。そういう技術とか演技力があるからか、演技に自信がある感じ。会場も沸いている。背の高さで小学生だとすぐ分かるような子たちが派手なアクションをやるのだから、注目も浴びる。ショーのヤマ場だ。
 しかしそのことと、台本の流れは別。いったんは押された悪の組織がまた盛り返す。そしてチビっ子ヒーローたちを羽交い絞めにしてしまう。ヒーローだってピンチにならないと盛り上がらない。ボクの出番はこのあと、主役のレッドまでもがピンチになったとき。すでに衣装を着て舞台そでにスタンバイしているんだけど、緊張がどんどん大きくなっていく。
 ボクの衣装の白いインナーもフード付きなので、ここまでは戦闘員と同じ全身タイツのタイプ。でもボクはその上に赤と白のスーツを着る。ツルツルの素材で身体にぴったりしているし、光って目立って派手なデザインなので、ちょっと恥ずかしい。その上に胸から上が覆われるプロテクターをつける。といってもお芝居用なので軽いものだが、けっこうかさばる。手には白い革の手袋、足にはエナメルの白いブーツ。それぞれに飾りが付いている。腰にはベルト。バックルには大きなロゴが入っている。
 さっきスタッフの人に手伝ってもらって衣装を着たときは、完成に近づくにつれてドキドキが高まっていった。緊張だけじゃない。自分が、自分じゃない姿に変身していくのに、ワクワクしているのだ。舞台に出ていくのが怖いのは変わりないが、それとは違う、なんか不思議な気持ちの高まりだった。
 最初はボクが戦闘員をやるのがいいと思ってた。ところが、
「悪役って楽しいよな」
というリン君はまっさきに戦闘員役を希望したし、むしろ配役は最初からそう決まっていたらしい。だからボクは自分にもったいないような役をもらった。ボクの出番はずっと後のほうなので、衣装を着たままでずっと待っていた。でもいよいよ出番。頭にはマスク。見かけはフルフェイスのヘルメットみたいだけど、マスクってみんな呼んでいる。それを装着して、完成。
 相変わらずヒーローたちのピンチは続いている。司会のお姉さんが会場に呼びかける。
「大変! こうなったら彼を呼ぶしか無いわ! みんなわかっているよね? 身体は小さいけれど最強のヒーローである彼の名前。みんなで呼んでね。せーの!」
「チビレッド!」

 自分の役名を呼ばれた瞬間、頭が真っ白になった。でもこうなったら逃げられない。マスクの中で歯を食いしばって、両手をぐっと握って、舞台に走り出た。会場に響き渡るセリフに合わせて、ポーズを取る。
「悪を憎んで、人を愛する、正義の戦士、チビレッド!」

 そう。ボクは子どもヒーローの中でももっとも目立つ、レッド役なのだ。出演が嫌だったのは、そんな重要な役がボクに出来るわけがないと思ったからでもある。そう思っていた。でも、
「やってみなよ。先生が出来るって言ってるんだろ? それに俺だってそう思うぜ?」
というリン君の言葉に背中を押された。
 リン君はいつもボクをかばってくれるけど、頼ってばっかでもいけないと思う。ずっとそう自分に言い聞かせてきた。劇団をやめないのもそのため。ちゃんとお芝居できるようになりたい、そうすればリン君も喜んでくれると思うし、だいいち今のままじゃかっこ悪い。もっとしっかりしたボクになりたいんだ。だからこれってチャンスだと思う。リン君は一番の落ちこぼれであるボクに対して情けをかけてくれたんだと思う。でも最後のチャンスだと思う。リン君と別れたくない。そんな思いが通じたのか? 会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれる。
 でも。
 すぐ思い直す。いや、これはこのヒーローマスクのせいだ。ボクの実力なんかじゃない。そう思うと、とたんに怖くなってきた。あの発表会の時泣きだしてしまったことが、思い出された。

 ところが。
「大丈夫よ、自信持ってやればいいわ」
オレンジのマスクの中から声がした。オレンジのヒーロースーツはお姉さんキャラで、大人のレッドと仲良しという設定。この中身はボクたちの世話役のお姉さんなのだ。
「リハ、完璧だったよ。大丈夫、キミは今ユキ君じゃない。チビレッドよ。大地のパワーを一心に受けているから、必ずカッコいいポーズが取れるわ」
それでもまだ迷ってる感じがあったのだろう。お姉さんはさらに、
「大丈夫。失敗してもそれはチビレッドが失敗したってこと。ユキ君は悪くないよ」
 あっそうか。ちょっとだけ楽になった。本当はそんなこと無いと思うけど、そう思ったらかえって大胆にポーズが取れるようになった。
 その後もステージは順調に進んだ。時々お姉さんがアドバイスを耳打ちしてくれる。きっとたどたどしい演技だったと思う。でもお姉さんはいいタイミングでアドバイスをくれたりしてくれる。最後のほうでチビレッドとオレンジが手をぎゅっと握り合うシーンがある。革手袋の上なのになんだかあったかくて、柔らかい感じがした。
 ボクの活躍、と言ってもアクションとか出来ないし、自分が身体を台本通り必死に動かしていたら他の人があわせてくれた感じだったけど。ともかくそのおかげで囚われていた他のヒーローたちも解放される。そして彼らによる本格アクションが始まった。ボクとオレンジは舞台の端の方に移動する。「どう? まだ緊張してる?」
お姉さんが小声でささやく。ボクも小声で、
「緊張はちょっと解けました。でも、ボクにはあんな生き生きしたかっこいい演技出来てないと思います…」
お姉さんが小首を傾げた感じがした。そしてお姉さんがボクに問いかけた。
「もしそうだと思うなら、あの子達、なんであんなにいきいきしてカッコいいかわかる?」
「やっぱり、練習してるから…あと運動も得意そうだし…」
「違うよ」
お姉さんは優しく答えた。
「楽しんでいるからよ」
楽しんでいる。その言葉とステージというものがボクには結び付けられなかった。ボクにとって練習も演技も苦痛でしか無かった。でもそう言われるとたしかにそうだ。なんであの子たちはあんなに楽しそうなのだろう?
「楽しいことに理由なんてないよ?」
そう言う。お姉さんの顔は微笑んでいるように見えた。マスクをしているけど、そこに表情が浮かんだ気がした。
「今のユキ君は楽しむ余裕無いかもしれない。でも出来るようになるはず。そしてその時、ユキ君の演技はもっと良くなるよ」
 今までのボクだったら、そんなの嘘だと思うかもしれない。どうせボクなんて、って思ってたから。でも今は信じてみていいかなって気がした。ステージで立ち回りをしているうちに、いつの間にかボクにも自信が付いていたような気がしたんだ。

 ショーは大団円。割れんばかりの拍手の中、舞台そでにはける。全身タイツの頭部だけ脱いだリン君が迎えてくれた。ボクはためらわずにこう言った。
 「ボク、やったよ…」
「うん、えらい。やっぱり俺の友だちだ」
そう言ってくれるリン君の言葉を、素直に受け入れられた。だってボクの姿はお客さんには見えないけど、ボクが演じていることには変わりないんだもの。やりとげたことの快感がボクを襲う。でも余韻に浸っている暇はなかった。
 「さあ、握手会始まるよ。みんなもう一回変身ね!」
え? 握手会って? もう終わりじゃないの?
「決まってるでしょ、お客さんと握手したり、写真撮ったりするの。主役はキミだよ? ほら!」
お姉さんに背中を押されて再びステージへ。列を作ったお客さんが一斉に歓声をあげる。チビレッドは一番人気。男の子も女の子もボクに握手を求めてくる。嬉しい、嬉しいけど…。とにかく恥ずかしい! だってこんなにチヤホヤされたは初めてだから!
 それでもボクは必死になってファンサービス。お姉さんが再びボクにそっと話しかける。
「うん、キミたちの先生がユキ君を推薦してくれた理由が分かったよ」
えっ、それって何? その理由というのは正直分からなかった。
「一生懸命なの。握手とかすごい頑張ってやってるでしょ。お客さんに喜んで欲しいってのがよく分かるよ」
ああ。そうかもしれない。演技下手だし恥ずかしがりだからその分必死に練習した。でもリン君にも、みんなにも認めて欲しいってのがあるから一層頑張った。それにみんなが喜んでくれると、ボクまで幸せな気分になるのが分かった。だからボクはこう答えた。
「はい、ボク、チビレッドやれてよかったです。みんな喜んでくれたし、ボクも楽しいです」
そう答えてさらに、
「…ボク、またチビレッドやらせてもらって、いいですか?」
人にお願いするのって得意じゃない。でも今日だけは言わずにいられなかった。
「もちろんよ。またよろしくね?」
やった!

 握手会終了。
「お疲れ様でした!」
みんな舞台そでに戻ってくる。チビ戦隊の三人もいる。そういえば時間が合わなかったのでこの子たちの顔って見てなかった。どんな子たちなんだろう?
 劇団ではボクは落ちこぼれだったし、みんな目標に向かって頑張っているのにボクは辞めたいと思ってるのが態度に出ているせいか冷たくされたり厳しいことを言われたりも多かった。でもここの三人は違っていた。
「お疲れ!」
マスクを脱いでそう言ってくれた三人。一人は女の子だったのでビックリ。それにしてもボクがいきなりやってきていいとこ持ってっちゃったことで妬まれたりするかと思っていたけど、そんなことはなかった。
「あ、でも、うちらにしてみればライバルだから。一緒にがんばろうぜ!」
三人の中でもリーダー格のブルーがそう言った。
「対等な立場ってやつだよ。でも友だちでもあるんだから。今度は遊ぼうな?」
グリーンが言う。そうだね。ボクも負けないよう頑張るし、友だちになろう。
「楽しかったでしょ? あたしも男の子になってステージやるのすごく楽しいよ。またやろうね?」
イエローは女の子。うん、自分じゃない自分になるのって、すごく楽しい。
 そして。
「おつかれさま。よくやったね!」
いきなり、後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「お、オレンジのお姉さん、やめてください!」
いつの間にかマスクを取ったお姉さん。すごくキレイで、マスクかぶってステージに上がるのがもったいないくらい。というか、そんなに強く抱きしめられたら苦しいって! というか、みんな見てる! 恥ずかしい!
「ヒィ、良かったな」
リン君までがニヤニヤしながら言う。見てないで助けてよ! チビヒーローの三人の子たちもマスクを脱いでこっちを見ながら、
「出た出た、オレンジ姉さんの抱きつき攻撃」
「なかなかしてもらえないんだぜ? 仲間として認められたな」
「ユキ君、これからもよろしくね?」
 ボクは顔を真赤にしながら抵抗した。でも、今まで劇団やってきて初めて、そして一番楽しい一日だったのは間違いなかった。

だめっこ子役は人気ヒーローの夢を…夢じゃない!

 最近、子どもが入っているのではないかと思われる着ぐるみが多いなと感じたのがこの話を書いた動機です。クマが砂浜で踊るジュースのCM。小学生の女の子と正体不明の生き物がダンスするランドセルのCM。カメを模した戦隊風着ぐるみが活躍する飴のCM。CG合成とかでないと仮定すれば、登場人物との身長差で考えるとこれらは皆、中に子どもが入って演じていると考えられるわけです。そしてそれって楽しそうだなって思うわけです。最近は「人気子役」なんてのがもてはやされたりしていますが、僕にしてみれば着ぐるみを着た子役の方が好きです。個人的には顔が見えないほうがいいです。
 子どもって変身願望あると思うんですよ。着ぐるみがそういうこと叶えてくれるのってあるんじゃないかな。キッザニアとかでスーツアクター(着ぐるみで演じる役者さん)の体験とか出来るといいと思うし、やりたい子も多いと思うんですね。時期を見て「あの中には人がいるんだよ」と教えてあげてもまた新たな将来が開けるんじゃないかな。
 『宗教上の理由』シリーズ一回お休みしてしまいましたが、現在必死に推敲中です。もう少々お待ちを。

だめっこ子役は人気ヒーローの夢を…夢じゃない!

この作品は、「○○キュアはいるんだ」「○○レンジャーはいるんだ」など、テレビアニメとか特撮とかの憧れのヒーロー・ヒロインたちの実在を信じている子どもにはお見せしないことをお薦めします。でも本当はあの中には…というカラクリを知っている子にはもしかすると楽しいかもしれません。『宗教上の理由』は一回お休み。読み切り小説でお楽しみください。

  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-14

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