即興の夢

でー 作

淡い記憶だけど、夢を見たんだ。
朝に目が覚めて、ゆっくり伸びをして、飛び出して、さあ行こう。
夢を追おう。
探したいよ、あの夢を。
揺れる影に追いかけられて、それでも行こう。
見守っているあの太陽は、実は
御星様と一緒に天に掲げられて、見守られてさあ行こう。
今日の夢を追いかけて行くんだ。
そして靴を履こう。
一日だけの旅をしよう。
 
確か覚えていた。
少しだけの後悔が、ほんの一寸だけど悲しかったようで。
それでもその夢の結末は、とても幸せな物だった。
夢の中身はいつも曖昧で、だけどとても楽しくて、悲しくて。
そこに生きた夢の中で出会った仲間
今は、何をして生きているのだろう。
足を止めて、空を見上げて
瞳に映る未来を想像して作り上げる。
そう、夢の中でも。
気が付いていく、何時もの光景。
見渡せば良いよ、見えてくる夢の欠片。
紡いでいく夢の断片を、そして、手に入れられた、この夢を手のひらに。
 
今日見たこの夢は、少しだけ悲しくて。
それでも、とても楽しくなって。
過去に戻る、そう望んでいた。
だけど、過ごしてきた無駄な日々はたとえ無為でも
刻んだ時刻んだ日刻んだ年の中で
無駄に笑い、無為な時を送って
嘆いたり笑い返したり悔やんでも
紛れなく自分が渡った道で、今が存在して。
あの時にまた戻りたいよ。
だけど、その時に過ごした時間はそれだけで
どうせまた後悔するよ。
泣いて感情を出して、人らしく上を向いて
左回りでも、右回りでも
進む事も決める事も、全部一度切りだって
後悔に満ちた日々だけれど、それでも良いよ
何時かきっと話の芽が吹いて
忘れよう、そして前を向こう。
何時か、本当に後悔しない夢を見る為に。
 
明日もまた夢を見よう。
淡く、濁っていても見届けよう。
きっと、また楽しい夢が来る。
何時か、何時でも良いからその日まで
ゆっくりと歩んでゆこう。

即興の夢

なかなか中途半端で自分自身笑っています。
この作品は昔自分のブログにうpした物を再編(余り弄ってません)したものです。
原文は下のリンクです
http://ameblo.jp/dee-room/entry-11322238488.html

即興の夢

散文詩と言い切れる境界までにたどり着けませんでした……

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-14

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted