児戯ヰ星屑

 黒々とした墨の隅々まで行き届いたその黒の
 美しさなんて分からないのが常夜灯で
 サスケハナに乗ってきた白熱灯には
 もちろんその情緒が分かるはずはなくて
 元和偃武は遂に白刃に倒されてしまうのだけども
 そこからひねり出した英知の虚しさの露呈したのが廃仏毀釈で
 明らかにしんしんと降る華やかな雪の中をかきわけて
 ここまで来ても朝日のあたらぬ家がこの国なのです

児戯ヰ星屑

児戯ヰ星屑

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-07-10

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