自分自身。

渡される紙。

ふと、不思議に思ったけれど

嗚呼、私の人生は
こんな紙切れで
語られるほどの安さなのか。

と、理解した。

誰かに期待されてる訳じゃない。
誰かの期待に応える訳じゃない。

なのに、必死にその紙を
破こうとする私がいる。

ナンデ??

何で、破こうとするの??

何がしたいのか解らない。
何が出来るのか解らない。
何が正しいのか解らない。
何が本当なのか解らない。

でも、必死に紙を破こうと
もがく私の姿は、
キラキラ輝いて見えた。

目的も、
意味も、
世界も、
自分自身さえ、
見えないくらい必死なんだ。

取りあえず、必死に走っているだけ。

その姿が、とても眩しくて
私に足りない、勇気だった。

自分自身。

自分自身。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-14

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