報われない

短編。恋物語。

我慢は何故するのだろう。
我慢をして何になるのだろう。

我慢をしたら彼が手にはいるのか。

我慢しても、我慢しても、私は都合のいい女。都合のいい女を一回したら、ずっとそのまま。

私がさよならとひとこといえば、この関係は終わってまた違う誰かを彼は探すのかな。

奥さん以外はその他。

私はその他。

それでも貴方が好きな私は本当にバカ。

大きな声で貴方が好きと叫んで、涙が溢れた。

誰にも言えない好きを誰にも聞かれないところで叫んで、独り、子供のように泣いた。

泣いても、泣いても。
仕方のないことと思い知らされ、更に涙が溢れた。

このまま何もなかった頃に戻りたいと、しょうもないことを思い、あんなに泣いていたのに今度は可笑しくなった。

ただ好きって。
ただ好きなだけじゃ。

大人になるとそれだけではダメなんだよね。
子供の時みたく、簡単に好き、結婚するとか。
いってみたい。

好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き。

どんなに呟いても、思っても。
私の好きは一生報われない。
宙に浮いた私の好きはふわふわして。

このままずっと遠くにいって、消えてしまえばいい。

高く飛んで、弾けて、割れたら、嫌いになれるかな。

あー、報われない。

報われない

報われない

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-26

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