終わり>始まり

気ままに読んでみてください

物事には必ず始まりと終わりがある。
そんなことはどんな人々でも知っているのだ。『「物事は始まりが肝心」』や『「終わりよければすべてよし」』という言葉もあるぐらいだからだ。
そこで筆者の私はこう思った。
始まりと終わりではどちらが重要なのかと。
これは私自身の見解だが、私は始まりよりも終わりの方が重要だと思う。
確かに始まりは大切なことだ。物事を開始しなければ終了のしの字も出てきやしない。
では、仮に物事が上手く開始されたとしよう。幸先も良いとしても良い。しかし、ここで物事には終わりが始まりよりも良くない状況になる、もしくは終わりがないという条件になるとしたら、どうだろうか。人間の心理としてみたら始めなければよかったという感情が半数は生まれるはずだ。
例えば、学生には定期テストを受けるためにテスト期間という期間を設けられている。
文字通り定期テストへ向けてより一層勉強に励む期間だ。
しかし、いくら机に向かって勉強してもテスト範囲を教えられていないような教科の勉強なんてしたいと思うだろうか、いやほとんどの確率でやる気が失せるだろう。
つまりは、そういうことだ。
いくら物事の始まりに対して熱意などのポジティブな感情を持っていたところで、終わりがない、もしくは終わりが適当になってしまったら意味がない。
人間は終わりを求めて生きている。
私が17年間生きてきた中で一番納得できる言葉だった。
どんなことでもそうだ。始まりよりも終わりを少しだけ意識してみてはどうだろうか。
少しだけ気が楽になるかもしれない。少しだけやる気がでるかもしれない。
そう思うことで景色が全く違うように見えてくるかもしれない。
そんなことを思いながら人間は死という終わりにむかって走り続ける。
それが我々人間の、人としての生き方なのだから。

終わり>始まり

終わり>始まり

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-26

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted