片恋
短編。恋物語。
苦しい。
ため息すら出てこない。
悪いことばかり考える。
不安定な関係だから、か。
彼氏彼女という立派な肩書きでもあれば、こんな不安はかき消されるのか。
LINEは既読のまま。返信はなし。
何度も読み返し、変なところがなかったかとかあるわけないのに自分を責めて、勝手に落ちる。
貴方との脆い関係は私から終わらせることができる。私がもう会わないといえば終わる。そして私から貴方を解放できる。
わかってるの。
わかってるのよ。
こんな間違いだらけの恋なんて、続くわけがない。
わかってるのよ。
わかってるの。
誰かの不幸の上にある幸せなんて偽りだってこと。
わかっているのに止められない。
自己都合だけの醜い感情。
曖昧な関係。
壊れてしまえ。
壊れてしまえばいい。
今は辛くて、この世の終わりに感じるけど。
大丈夫。生きていけるから。
不誠実な好きをいつまでも育んでて、育ちきったら腐るだけだから。
育んでて、花が咲いて、実をつけて、次に繋がるのは誠実な好きだけ。
少しづつ忘れよう。
そうだ、少しづつ消していこう。
片恋