目から血しぶき

のらりくらり
雨 傘の上でダンスです
ゆらり眩暈
僕 頭の中でダンスです

この世 この目の前にある夜が
もしも 目覚めたら朝になっていたら
どんなに普通のことでしょう
その後 この目の底に溜まる血が
もしも 目開けたらしぶいたら
どんなに目に焼きつくことでしょう
しかしきっと景色は既に赤く同化してしまうのでしょう

そろりそろり
霊 左肩でダンスです
ころり死亡
僕 天の空でダンスです

この前 出会ったときの記憶が
もしも 出会って無いことになっていたら
どんなに怯むことでしょう
その後 出会ったときの君が
もしも 今日の僕の両手を掴んだら
どんなに夢を掴んだ話でしょう
しかし悲しいことに僕は夢を覚えていないのでしょう

気分が上がり下がり
人生は上り下り
急に滅入り参りのらりくらり
誰かに縋り元に戻り
そんな日常を行ったり来たり
機会致せり尽くせり

目から血しぶき

目から血しぶき

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-10

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted