親友へのラブレター
親友へのラブレター
俺は、長距離恋愛ができると、確信している。なぜなら、こんなに離れていても君を思い出さない日はないからだ。
きっと長い文になるだろう。君はあまり本を読まないから、きっとこの文も、面倒がって読まないんだろうな。
大学に入って、俺らの距離は広がった。毎日会っていたあの頃は、会いに行かないと会えないことを考えていなかった。まずどこから話そうか。
大学に入る前、俺は、君に毎日電話をしようと思っていた。毎日でなくても、週一、そんな風に思っていた。正直、君をライバルだと思ったことはない。だけど、君と顔を合わせずに、楽しときは楽しい電話を、辛いときには辛い電話を、することはできなかった。ライバルではないけれど、好きだからこそ、恥ずかしい姿は見せられなかった。今の時代、SNSを使えば、実際の距離なんて関係ない。このディスプレイはきっと、君の目の前にだって繋がっている。でもさ、LINEは俺にっとて、人と人とを繋ぐ線じゃなくて、人と人とを分ける線に感じたんだよ。返信遅いと思ったら、既読無視しているのは俺の方であることを、素直に詫びよう。やっぱり君とは、お好み焼きでも、焼き肉でも食べながら本音で殴り合いたいんだ。それが俺らの喧嘩だろ。喧嘩するほど仲がいいんだから。
君は社交的だから、君には人を引き付ける力があるから、君には、君の、世界が、、、人には人の乳酸菌。なんて思うことばかりだった。俺の知らないところで、生きる君に嫉妬するなんて、俺はどんなに重いのだろう。きっと君への愛に質量があったら、重すぎて、君みたいに真っ黒な、ブラックホールができちまう。今、君にはいるのかい?枕元に君とのツーショット写真を置いてる人が、俺以外に(笑)
だけどきっと、ああ、語れないことを、語ろうとしているのがどうしようもなくばかばかしく感じてきた。君に、手紙を書こうとするといつもこうだ。文の量じゃ伝えきれないよ。いつも何枚もの便せんを無駄にして、君のもとには届かない。
でも、今日は完成させないと駄目なんだ。この手紙では、今までの感謝を伝えなくてはならないのだから。
でも、感謝って言っても、特にないな(笑)感謝というか、これからの話をしよう。もし、お金で人生が買えるならば、俺は君の人生が欲しい。借金をしたってなんだって、君の人生が欲しいのだ。今このまま、やりたい道を進んでったとして、君の道と合流しない未来は想像できない。この世のものとは思えない絶景も、多くの人が集まるステージも、君と一緒でなくては掃除したてのトイレぐらいつまらない。あまりうまい例えが出なかった。
時には起こそうぜムーブメント。夢を語るのはタダだが、夢をかなえるののは有料だ。君は何がしたい、俺と一緒に。俺は、俺によって、俺のための、否、みんなのために、笑いを届けたい。きっと世界を救うのは笑いだから。もしも世界中の全人類が、五秒でも同時に笑う瞬間があれば、世界は平和になると思うんだ。今一度考えてほしいんだ。君のその道を、敷いたのか、敷かれたのか分からないその道の、その先には何があるんだい?
想像してほしい。君が運転する車に仲間たちが乗っている。次の町へ、流す曲は君の選んだ曲だ。きっと次の町も苦痛に震える人がいる。俺たちは笑わすことしかできない。根本的な解決はできない。ただ言うんだ「立ち上がれ」って「その足は、立つためにあるんだから」って。
「立ち上がろう」「その足は、俺と二人三脚するためにあるんじゃないのかい」
ドリュー・ヒューストンの演説を聞いたことがあるかい?マサチューセッツ工科大学の卒業式での演説だ。彼はそこで人生において大切なことは、「テニスボール、サークル、30000日」だと話していた。
テニスボールは、好きなことをみつけること。まるでテニスボールを追う犬のように、まあ君は猫派だからわからないかもしれないが、それしか目に入らないというものを見つけるのが大切なんだと。
サークルは、「あなたは、あなたと最も親しい人5人の平均だということ」君の価値を決めるのは、君自身じゃないかもしれない、君と親しいその5人が君自身であるのだ。
30000日、これは人が生まれてから死ぬまで、約30000日だということ。君を20歳として20×365日、つまりすでに7,300日は終わっているのだ。さらに言うと、俺はこんな話を聞いたことがある。年を取ると、時間が過ぎるのは早く、二十歳までの20年間と残りの人生は同じぐらいの長さに感じると。だとしたら、君の人生は半分終わっているのだ。残り半分、何に賭ける?容赦なく人生を奪っていく世界で、何に賭けるんだ。
さあ、今日が始まる。いつの今日を、君は特別な今日にするんだ?
あと35分で俺は二十歳だ。いつもと変わらない1日に過ぎない。特別な日ではない。なぜならば毎日が、特別な日だからだ。毎日生まれ変われるチャンスは目の前にある。毎日が君の誕生日になったっておかしくはないんだ。
君からの連絡を、待っている。
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