スーパー・ワンダーランド

スーパーマーケットをワンダーランドだと思っている。
人の「好き」を垣間見ることができる、楽しい場所。

覗き見といえば覗き見だけど、
サラダとポテトチップスを手に取るOLとか
イカリングフライと食パンを買う主婦とか。
買ったものをどうやって食べるんだろう、
今日の献立は何だろうと、想像すると楽しい気分になる。

お会計に並ぶ時、
前の人はレジの合計金額を覗いて、
私は前の人の買い物かごを覗いて、
後ろの人は私の買い物かごを覗いている。
この、「他人なんだけど私たち、連鎖してます」っていう一体感とも違う繋がり、連なりがまた楽しい。
誰も疑わないで、何となく連なっている、この感じ。
隣のレジを見ればやっぱり皆、不思議と連なっているから、面白い。

いつかこの連なりに気づいた前の人か後ろの人と
視線を合わせて、
「連なって、ますね!」
と心の中で頷き合えたら。
もっと楽しいだろうなぁと、密かに思っている。

スーパー・ワンダーランド

スーパー・ワンダーランド

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-09

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