1+1-2+2

1+1-2+2




   


  



   


  


しくじっていく一日 いのりの一日 わかちあい ひきさかれる二人の日でした


あなたをかんがえていると不安が宣戦布告です ピーヒュルヒュルヒュル


雨が降るかもしれません 予感のなかにもいつもあなたがいました


あなたの身体になれたらいいだなんて うっすらなことばにすがっていました


好きと好きでいたいの間の言葉がぼくとあなたにあればよかったのでした


激しい雨に ことばがおやすみしても きもちはいつもいたのでした


ことばはとてもこわかったです せめてキスができればよかったのです


「あなたがぼくをすきだったらうれしい」がぜいたくなところに いました


雨と雨がたたくガラス窓の音しかしない 思えば陰気に書いてきました


ひとがいっぱいいる道でねむる さみしいあなたがわかったのでした


排水溝にぼくがたくさんながれて どれかひとつがやさしければいいのでした


チーズケーキよりも戦争よりもアンナさんでした ぼくはぼくよりもアンナさんでした


特効薬はあのひとのみる夢を夢みること 靴下くるまった猫をみてねむりました


ねむって ねむって 「ただただあなたが必要」からはじめる気持ちでした 


ねむりつづけていました めざめたそこからが本当はいまからだったのです


あふれたコップの水を すこし飲みました いつもここからだったのですね


もうすぐ絶望のものがたりが未遂におわって 不安が電話で降伏します


1+1-2+2=リルとアンナ 物憂げにロマンティックが虹となるでしょう


もはやことばではなく ことば以前のきもちに いまは賭けていました


いまこのときがいつもでした 澄みきった青空を信じるしかありません


夕方のチャイムに 苦しみながら 恋は いまも未来をみるのです





   


  



   


  

1+1-2+2

切なくて、希望がある詩を書きたかった。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38

1+1-2+2

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-09

Copyrighted
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