リルさんはヨーグルト買う

リルケゴールという名前を呟く
　　
　　　　　やってきたところを思い出す

「ゆるしてくれ」

力を落としたミルクセーキ

見えない明けの明星

「写真見てそばにいて」

なにものでもないただの男でしかなかった

くりかえす自分に救いはあるだろうか

霧が溶けようとする河

失いたくないそこにいたいそこでなければ

萎れている

ペチュニア

ことばが宙を浮いていた

きもち　ことば　きもち　ことば　きもち　ことば・・・・・・

歩いていきます

二歩三歩

何者でもないです

今日が最初です

丸くなるからだ起こした

道が二つあった

交錯すればいいな

ぼくだけじゃないです

みんな、前を、今日を生きてます

陽をみましょうか

躓いたら転べばいいです

河も海も流れます　生きています

アンナさん　今日をこえよう

二人

言葉

あしたのアンナさんがいる

煙草燻らした

朴訥に書く　朴訥に好きです　こんな日もある

すずめが飛び立った

光だろうか　風だろうか

もう一度　飛び立つ

いろんな一日がある

ぼんやり写真を眺めた　木々はやさしい

澄みきったペリエ

この路行き

きみをもう一度見つけられたらいい

どんな詩歌でもよい日があった

言葉は直線でもよいのだから

いろんなリルがいるように

いろんなアンナがいる

気にするこたあない

朝があって、昼があって、夜がある

そのなかで違う気持ちがある

詩が続いて　詩の中のおまえ続いて　人生がゆく

そんな流れ

しっかりアンナ　この先が見える

しっかりリル　この次を生きられる

この次を生きて　河が海へゆく

この先で　河が海へ交わる

“リルさんはアンナさんに夢中だよ”

“アンナさんはリルさんだけなの”

アンナさんに「かわいい」と言われてうれしいリルさんはヨーグルト買う

最初は『澄みきったペリエ』というタイトルにしようと思った。

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