キャラメルソースのセックス
恩寵の日
誰でもない誰かは
誰かの朝へと送ろうとした
山肌越える鳥
あの視角から
僕の詩 今日も続こうとする
牛乳といっしょにおまえにこそ景色をおくる
朝の約束
詩を書かない人々の無言の生を映し撮る詩のメモ
街角
人々 とても好きだから
街を愛したから
とどまって詩を描く
いつかおまえの街で
おまえの街の人々を描く
残りの生を
これ以上なく
愛する
目覚めるならね、キャラメルソースのセックス
「好きすぎなの、どうしましょって思うの」
オルゴールの刻みに 聞こえた
いつだって困るわ、人間に関心ないの。リルに関心あるの
B級のクソ映画になる
千回 キスする
千年 となりにいる
ありえない恋が
起こる
カードを
切る
ボーイ・ジョージが午後に染みたら
人々のなか
たった一人だった
独り
ただ一人を 選びあった
さみしくなかったのに
さみしいをえらびとる
さみしくても欲しかった
あなたは変わるだろうか
街のなかのひとりでも あたしは変らない
変わらないあなたしかない
決意のひとを ぼくは最後にしたかった
とてもほしい
セックスできない
会う日のプランが細かくなる夜
不器用
浮気できない
無駄
そんな暇があれば リルとセックスする
短歌が濡れていく
鏡を視る
たぶんこんな眼で きみへと達する
静かに慕っている
信じ
浸っていた
時間もきみも揺るがない
なぜはじめにアンナが心を許したのかと
問いを投げるバーボン
「リルを尊敬する」
グラスの喫水線
大人ではない僕がいた
短歌を剥いだら骨剥き出しアンナ貪る
愚弄な魂の火
蛾が灯を求める
救いを
天上の神ではなく 地上のアンナに
リル、
一生って、要するに、死ぬまでってことでしょう?
ちょろいものよ。
不器用だった
言い回し数少なく「好き」をかさねた
愛しかった
(;`O´)o
なに?
抗議してるのよ。
なに抗議するんだ?
ずーっとねーって、言ってる。
こんな人、あんな人いたって、
語って。
リルの過去、
砂漠にしたくない。
人、意識しなくなるの
人が多すぎる
でも、そのなかのひとりなの。
半分失われても
半分生き残ればいい 今日の残影を
キャラメルソースのセックス
『問いを投げるバーボン』というタイトルにするかどうか迷った。
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