小指の心

心はまるで小指だ。
なにかにぶつけた時はうずくまってしまうほど痛いくせに、しばらくすると痛みは引く。
まだ赤く腫れたままだというのに。

その上、治ったと思ったら後になって骨折していた事が判明!なんて事もよくあるらしい。
けれど、そんな事に気づく人は少ないだろう。

わざわざ痛みの引いた小指のレントゲンを撮りにいく人はいないだろうし、
それぐらいの事では大事には至らない。
そう、心だってその程度。
けれど、後になって偶然気づくくらいの事でよっかたのだろうか。

やっぱり、小指はまるで心だ。

小指の心

小指の心

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-05-21

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