電車

シャソウカラサクラガミエル。

そう言った貴方は今日も無表情。

キレイダネ。

そう言った私もいつも無表情。

私達は何かにときめく訳でもなく、また、何かに絶望する訳でもなく、この壊れそうな世界の片隅で、のうのうと過ごしている。

私達の出会いは、残酷なものだった。
また、私の人生もそう明るいものでもなかった。

小学生の時は、万引きをして補導された。
中学生の時は、深夜徘徊をして補導された。
高校生の時は、窃盗をして捕まりそうになった。
大人になって、人殺しをして、ようやく捕まった。

こんな私はいつも無表情だ。

電車

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  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2017-05-20

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